授業情報

第28期専門課程始まる

日付:2016年1月10日


6コースで開講、44名が受講
天台宗コースは10名に倍増


 二十八期専門課程の授業が十一月第一週の日蓮宗コースを皮切りにスタートしました。今期の受講生は四十四名。浄土宗コースは募集人数に至らず、残念ながら催行の運びとなりませんでしたが、六コースで開講。曹洞宗コースが最大の十三名。天台宗も人気で十名の参加となりました。

 今年度の傾向として、全くの初学ではなく、大学や書籍などで学ばれたり、経験のある方が多いように思われます。そのような方々がさらに深めたいと専門課程に進まれ、本気で学ぼうという姿勢を感じました。

 また、多くの卒業生が参加してくださり、指導や運営に尽力してくださいました。

 これから来年三月までの五か月間、研鑽に励むことになります。


日蓮宗

178-12-1.jpg道場偈をみんなで唱えて
 日蓮宗コースは二日、大多喜市の南無道場・妙厳寺(野坂法行住職)でスタート。

 受講生は四名(うち女性一名)。多くは家の宗旨という事で、その教えを深めたいと参加され、中には社会人学生として立正大学で学んでこられた方、寺族の方もおられます。今年度も日蓮宗僧侶として活動しておられる塾先輩が助講師として手伝ってくださいます。

 本コースでは寺の日常を体験しながら、教学や作法を学んでいく形をとっており、受講生は全員、前日までに上山・宿泊し翌日からの修行に臨みます。

 初日は朝六時の梵鐘にて起床。七時から本堂での朝勤から始まります。午前の講義では野坂住職より日蓮宗経本の概要およびその内容についての説明がありました。午後からは法儀実習に入ります。副住職野坂法靖師および関口法典師の指導の下、「日蓮宗信行要典」の読経練習が行われました。初日は「道場偈」。抑揚の付く独特な読みに、慣れた方はすらすらと読む一方で初心の方は苦戦気味。来月以降はその他の経文に加えて所作も入り、だんだんと高度になってまいります。三月までに日々のお勤めが一人で行えるようになることが目標です。

 夕方は唱題行。第一回修行で行ったものと同じですが、冷たい空気の覆う本堂の中で、住職を前に少人数で臨みます。夜は夕食の後、自主学習とのことです。

 今年度は「経験者」もおられ、仲間内で教え合ったり、いろいろ質問したりするなど真剣に学ぶ姿が印象的でした。


浄土真宗

178-12-2.jpg正信偈の読誦「腹から声を出して!」
 浄土真宗コースは十一月七日にスタートしました。教場となるのは仏教塾塾長・大洞龍明師が住職をつとめる千葉光明寺。受講者数は過年度生を含めて六名。五十~六十代が主ですが若い方も受講され、比較的近郊からの参加です。多くは親鸞聖人の教えに魅力を感じて選択されたようで、中には光明寺で開講されている無量寿講に参加されている方も。

 本コースは通学体制で、塾学監の大熊信嗣師と浅野信一師から講義と実技の両面から指導をうけることとなります。初回は塾卒業生の光明寺僧徒、石黒師、山下師も手伝ってくださいました。

 初日は大熊学監の講義とガイダンス。「真宗大谷派勤行集」、CDなど諸資料が配布され、進行予定について説明があり、経本の取り扱い、念珠焼香作法の実習が行われました。

 翌日は浅野師より教学講義。浄土教から親鸞聖人の教えに至る浄土門の系譜を概観し、親鸞聖人の説く、他力の信についてお話しされました。ちなみに念仏とは阿弥陀様の下に生かされていることへの報恩感謝の念仏だそうです。引き続いて声明の習礼。初回は「正信偈」です。受講生は浅野師から「声を出して!」と檄を飛ばされながら、一生懸命唱え、「正信偈」の読み方を学びました。

 来月以降は「阿弥陀経」、「和讃」そして所作が加わっていきます。三月の考査までにこれら諸経の読み方や仏前作法をマスターすることが課題。浅野師は「技ものはひたすら稽古を行ったもの勝ちだよ」と述べられ、家でも練習するよう促され、また、その方法論についても教示されておりました。


真言宗

178-13-1.jpg柏木師による講義
 本年の真言宗コースは、十四日より茨城県鹿嶋市地蔵院(本光清住職)においてスタートしました。参加者は七名。年齢別にみると、三十代、五十代、六十代がほぼ同数。ほとんど首都圏からの参加で、真言宗の檀家、密教に関心を持っての参加です。講師は柏木宣遊師、塾二十一期卒業の柴岡敏明師が助講師を務められます。昨年度より始まった宿泊研修が今年度も継続。

 初日は根岸宏昭前住職の挨拶の後、オリエンテーション。柏木師より修行に当たっての心構え、修了考査に向けての暗記項目、レポート課題などのお話があり、「仏前勤行次第」、「真言宗常用経典」といった経本、教科書となる「高野山真言宗檀信徒必携」、そして真言宗勤行の収録されたCDが配布されました。講義では宗祖弘法大師の生涯や、真言宗の教義、密教の特徴などのお話しがあり、一日の締めくくりとなる夕勤の後に食事。こちらも作法に則って行われました。夜の自由時間には、受講生は復習したり、談笑したりしながら親交を深めていたようです。

 翌日は六時強、七時に朝勤行。内作務を経て九時より授業。仏前作法や経典読誦の実習が行われます。

 今年度の受講生の中にはお遍路など、真言宗になじみのある方が多く、講師によると「学ぶ意欲の強い方ばかり」とのこと。作法がまだぎこちなかったり、法具の扱いも不十分ですが、今後、仏前作法や経典読誦に更なる磨きをかけることとしています。


天台宗

178-13-2.jpg「天台の教え」に魅かれた多くの塾生
 天台宗コースは同じく十四日、千葉県大多喜町東福寺(嶋根豪全住職)で開講されました。本コースの受講生は十名と例年に増して多く、遠くは熊本からも二名の女性の方が参加されました。講師を務めるのは清浄院住職・松浦長明師と長光寺住職・久保明光師。そして多くの塾先輩方も参加し、綿密なカリキュラムのもと懇切丁寧に指導してくださいました。初日は先ず「法楽」のお勤めがあり、午後二時の開講式の後、松浦師から「天台宗の教え」について講義がありました。天台宗は法華経を中心に四宗を総合した日本仏教のもとになった教えであり、大乗仏教の自利利他の精神が端的に把握できる特徴をもつことを示され、教学と実践が車の両輪のようにバランスを保ちながら修行されなければならないという教観二門など大切な概念についての説明がありました。引き続き、久保師等によって、伝教大師の生涯についての講義そして僧侶のあるべき姿勢、合掌・礼拝、読誦の心得についての講話が行われ、入堂から着座までの法儀実習を行い、食事作法も学びました。

 翌日は午前五時覚心(起床)。薄暗さ残る本堂において朝座勤行を行なった後、止観、写経、伝教大師の願文などを全員で読誦し、大師の生涯に貫く強い意思に胸を打たれました。さらには天台密教概論の講義もあるなど、天台宗ならではの内容豊富なカリキュラム。塾生も厳しい中にも優しさ溢れる各修行に真剣に取組んでいました。最後に天台大師を偲ぶ霜月会法要で、大師和讃を読誦し終了となりました。今回各塾生は自身の願文も書くこととなり、主体的に修行を行なっていく決意を新たにしました。三月(最終回)は教場を京都に移し、宗祖最澄上人を身近に頂く比叡山巡拝が予定されており、一同更なる精進を誓い、楽しみにしているところです。

 

曹洞宗 

178-13-3.jpg読経指導に真剣な眼差し
 曹洞宗コースの授業は、十一月二十一日から、県名の由来である千葉氏の一族、千葉勝胤が五百年前に創建したと伝わる、大佐倉の「勝胤寺」(葛原利生住職)で開講しました。講師は中野東禅師。また塾先輩の佐藤尋道師も参加されました。今年の曹洞宗専門課程の受講生は、過年度の先輩二名を含む十三名、概ね関東近郊からの参加ですが、前日の夜行バス等に乗って、仙台や関西など遠方から参加した人もいました。 
 初日は、緊張した面持ちの受講生を前に、先ず修了考査のためのお経の読み方、木魚・鏧捌きが十分行えるよう練習することとのお話がありました。続いて、入堂の作法から始まって、朝課・読経作法の指導。ガイダンスの後、「般若心経」の講義があり、「縁起とは条件の集まりであり刻々と変化し、固定性がなく実体がないので、拘らないことに気づくことが空の智慧である」とのお話がありました。 
 また、仏教史のおさらいでは釈尊の仏教から、大乗仏教、禅の誕生、奈良から平安、鎌倉仏教等、日本仏教の展開まで取り上げ、「玄奘三蔵の道のり」では、仏教地図を示されながら、西遊記に出てくる孫悟空の起源のお話まで飛び出しました。 
 初日の最後は、薄暗くした本堂での坐禅。講師から、釈尊が悟りを開かれたときと同じ姿勢を取り、ゆっくりと呼吸し、調身、調息、調心を心がけ坐禅を行うよう、丁寧なご指導がありました。 
 二日目は、朝課の後、読経や作法の実習、般若心経の講義に続き、午後からは「修証義」についての講義がスタート。「修証義」には、江戸時代にできあがった道元禅師の教えのエッセンスに、明治維新後の日本の中で何をしたらよいかという近代の視点が加わっていることが重要な点であるとのお話がありました。
 お茶座談会の後は、坐禅、その後は受講生全員で二日間お世話になった本堂を清掃し解散、それぞれ帰路につきました。
 ジョークを交えたご講義は、終始笑いに溢れ、いつの間にか緊張感も解け、充実した二日間となりました。
 来月以降は、「修証義」、「曹洞宗宗義」、「典座教訓」などの授業、坐禅、声明や作法の実務考査に向けて修行を続けることとしています。


臨済宗

178-14-1.jpgさっそく木魚を用いて実地訓練
 臨済宗コースは二十八日から長野県千曲市の開眼寺(柴田文啓住職)で開講しました。冬には氷点下十度以上にもなるそうで、十一月下旬ながらストーブをつけ暖を取らないと凍えるほどの寒さでした。受講生は四名。四十代から七十代まで一人ずつの参加。茶や剣道など芸道に影響を与えた禅を学びたいと思ったことや、坐禅会に縁を持って臨済禅に魅了されたことが参加の動機となったようです。塾先輩の松村文円師が作法指導の他、受講生の送迎など講義運営のために尽力して下さいました。

 カリキュラムとしては、坐禅、作務といった禅道場の生活をベースに読経の指導が組み込まれております。初日は茶礼・斎座(昼食)の後、坐禅、読経練習と続きます。読経練習では本堂で「般若心経」「消災呪」「白隠禅師坐禅和讃」などの読み方を習いました。夜の座談会では柴田師より専門道場のお話しや得度のことなどお話がありました。

 翌日は午前四時半に起床して禅堂にて坐禅することから始まります。その後、朝課、粥座(朝食)、坐禅と続き、お昼の日中諷経(勤行)の前にお経の練習。受講生一人一人が導師として「般若心経」「消災呪」「四弘誓願」などを木魚をたたきながら唱えていきます。中には既に暗記して、すらすらと読むことの出来る方もいらっしゃいましたが、初めての方も一生懸命取り組み、各人、松村師からアドバイスを受けておりました。これらのお経は全て暗記、課題として毎月一つずつ暗記することが求められ、受講生の中には「できるかな」と不安げな方も。松村師導師のもと、昼の勤行が行われ、斎座(昼食)、茶礼をもって終了となりました。最後に柴田師が「毎日、お経を読んでください。ただ読むのでなく、配布したテキストを見て、お経の内容を理解することも大事です。」と締めくくり、次回の再会を期して散会となりました。

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