授業情報

第30期 専門課程終了  7宗派42名が修了

日付:2018年8月10日

晴れて4月20日の閉講式へ!!

 東京国際仏教塾・第三十期は三月の専門課程授業をもって終了しました。

 入塾された五十一名のうち四十九名が入門課程を修業しました。また、後期の専門課程には、過年度生四名を含む四十三名が進み、うち四十二名が出席日数・実技考査・レポート審査をクリアして修了に至りました。

 宗派別の修了者は浄土真宗十名、曹洞宗九名、臨済宗二名、天台宗四名、真言宗十四名、日蓮宗一名、浄土宗二名です。
 以下、最終授業の様子を修了順にご紹介します。

浄土真宗

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大熊師、吉崎・池田先生を囲んで浄土真宗コースの皆さん 
  浄土真宗コースは、三月三日から四日に最終回を迎えました。今年度は大熊学監と吉崎行臣師が主任講師、また二木伸浩師、池田美沙子師が助教講師と講師陣が一新された真宗コースの下、受講生十名が五か月間にわたり研鑽に励みました。

 初日は、お朝事(朝のお勤め)の後すぐに筆記試験がありました。『阿弥陀経』、『正信偈』、荘厳や仏教用語に関する読み書きなどが問われました。引き続き所作と『阿弥陀経』の読誦考査が行なわれ、受講生は指定された順番に従って試験に臨みました。読経力、発声法、姿勢等、細かいところまで問われるので試験をする吉崎師を前に緊張ぎみでした。

 午後は、大熊学監を前にして、『正信偈』、『念仏和讃』、『回向』そして『御文』の読誦考査が行われました。考査終了後、結果が報告され、当日欠席された方を除き全員合格となりました。講評を行う大熊学監からは「CDなどを聞いて、耳の奥に残すくらいの練習が必要」、また、「念仏和讃は節譜の長さでリズムをとること。音の上がり下がりに注意」などのお話がありました。続いて大熊師より「衆縁」をテーマに教学の講義があり、初日は終了しました。

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  笑顔溢れる講義風景
 翌日は、前日欠席された方の試験を行った後に、大熊学監より教 学の講義があり、最後には学監、吉崎師、洞口事務局長らが受講生の今後精進していく上での相談にも応じていました。

 受講生は出席日数、課題レポートそして最終試験の判定により、全員無事に修了となりました。今後、ほとんどの方が得度をめざして研鑽を積まれるとのことです。

(記事協力 宮城好郎)

曹洞宗

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中野東禅先生と曹洞宗コースの皆さん  
 曹洞宗コースは、同じく三月三日~四日、千葉市佐倉市の勝胤寺にて最終講義が行われました。

 初日は朝課のあと、講義に入りましたが、本日行われる考査を前に緊張気味の塾生に「お茶にしますか」と声をかける中野東禅師。

 今までの講義の中でも、頃合いを見て、お茶の時間となりました。受講生にとっては余談や派生話が面白く、道元禅師の事や仏教各宗派のことなど新しい発見がいくつもあったそうです。質問や意見にも答えていただき、今日的社会問題から曹洞宗宗義や臨床宗教(死生学)に至る有意義な講義資料が配布されていたとのことです。

 この日は午後から読経考査が実施され、受講生がひとりずつ中野先生と皆の前で『般若心経』の読経を行いました。木魚や鉦の扱いに習熟したつもりでも緊張のせいか思うようにはできなかったようでしたが、練習の成果もあって全員「合格」の評価となりました。その後、中野先生より今後の修行の進路案についてお話がありました。出家得度し、数年の安居の後、宗教師資格を得る進路。または在家得度し戒名を頂き仏弟子になる。さらには在家入道生活を送るなどの道が示され、各人の今後の参考になりました。

 翌日は朝課、講義(「赴粥飯法」)の後、個人型宗教と共同体型宗教について、老年を楽しむ生き方や「消災妙吉祥陀羅尼」「十句観音経」などのお話しをされ、在家としてのお経のあげ方の指導を頂きました。

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  次は我が身と実技考査を見つめる
 午後には座談会があり、今までの修行の事や仏教などをテーマにしたグループディスカッション。最後には坐禅。「坐禅はマインドフルネス」、「深く丹田呼吸―二十秒で一回」と心に刻み、二炷の坐禅と経行を行い、お世話になった本堂を感謝の気持ちで掃除しました。塾生たちは達成感を胸に、仲間との再会を誓い下山しました。

 また、初日講義終了後には、場所を成田山参道にある割烹屋に移動して、謝恩会を開催しました。和やかな談笑とともに労をねぎらい合い、おいしくお酒や名物料理を頂きました。寺での修行中には見られない"笑顔"もこぼれ、親睦が一層深まり、楽しい成田の夜となったそうです。

(記事協力 青木孝一)

臨済宗

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柴田住職と臨済宗コースの皆さん  
 臨済宗コースは三日、長野県千曲市の開眼寺において最終講義を迎えました。今年度は柴田文啓住職と松村文円師ほか柴田師のお弟子さん指導の下、塾生二名で専門課程の授業が行われました。

 初日、松村師が屋代駅に迎えに来てくださり、その車で寺に到着。庭には福寿草が開花し、春の訪れを告げていました。二月はかなりの雪が降り、総出で雪掻きをしたそうです。住職が点てて下さったお抹茶とお菓子を頂き、斎座。皆でうどんを頂きましたが、禅の規律に従う厳かなものでした。

 午後はまず坐禅から始まります。明るい静かな坐禅堂で、警策の入らない静寂そのものの時間が流れていきました。

 次は読経練習。試験に課される般若心経・消災呪・本尊回向・白隠禅師坐禅和讃・四弘誓願を唱えます。初回授業では唱えるだけでしたが、二回目からは大磬や小磬、木魚の所作が加わり難しくなります。一月ともなると少しずつ暗唱できるようになってきましたが、音を入れる箇所まで覚えきれず、どうしても経本から目が離せないようでした。翌日の試験に向け、松村師からは各人に指導がなされておりました。 

 その次は晩課です。この季節、陽も暮れた薄闇の中で唱和する読経の中に身を置くと得も言われぬ感情に包まれます。そして、薬石が終わると夜の坐禅、最後には座談会をもって就寝。

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  松村師の指導を受ける受講生
 翌朝は坐禅から始まります。冬の早朝一時間の坐禅は寒さとの戦いです。受講生は懐炉着用で凌いでおりました。次の朝課は晩課より長く、一時間位様々なお経を読み、回向文を捧げます。粥座と斎座の間には読経練習の外、作務が行われます。

 最後の考査では、柴田師の前で二人とも慣れない三拝の礼をして読経を行い、合格との判定をうけました。

 臨済宗コースでは各修行の合間には茶礼や休憩があり、住職自ら入れてくださるお茶とお菓子を頂いて和やかな雰囲気の下、委縮せずに修行に取り組むことができたそうです。また、各回とも夜には座談会を催して下さり、仏教の事や進路など色々な話が交わされたとのこと。ご住職が受講生を受け入れて下さろうとする姿勢に深く感銘を受けたようでした。また、受講生は寺での生活の中で、柴田住職が地域の方々との連携を大切に活動する姿勢を身近に感じたようです。修了者は正眼短大に進学するなど更なる精進を続けられるとのことです。

(記事協力 莵原 恵)

天台宗

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松浦師、久保師を囲んで天台宗コースの皆さん  
 天台宗コースは三月十日から十一日、京都大原の長光寺大原道場にて最終講義が行われました。

 最終回初日は、開講式につづき、お彼岸が近いということで彼岸会の法要が営まれました。彼岸会では、物故者の戒名等を読み上げ、受講生の先祖供養をしていただきました。久保明光師からは連綿と続いてきた命の尊さ、それを自分たちまでつないでくれたご先祖様への感謝の気持ちを持つことが大切であるとのお話がありました。牡丹餅を頂いて、しばしの歓談の後、修了考査に移りました。

 まず、筆記テストがあり、密教の諸尊、法具の読み方などが問われました。次に仏前作法の考査で、法具の配置、読経、礼式についての考査がありました。久保師や先輩方の前で行われ、受講生は緊張のあまり法具の配置を間違ったり、課題をこなすことに気をとられて気持ちがこもらなかったりと自宅で行うのとは違い苦労したようです。

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  最終日には比叡山を参拝
 修了考査が終わり、夕座勤行、非食(夕食)。そして茶道の授業が行われました。茶道は今年度から取り入れられ、茶道に通じておられる先輩が講師となり、所作の一つ一つの意味を丁寧に説明していただきました。受講生は今まで経験できなかった伝統文化に触れる機会を得て感銘を受けておりました。最後の法座では、受講生から「人生観が変わった」、「普段できない経験ができて有難かった」などの声が寄せられる一方、手伝いに来られて先輩方からは「昔の自分を思い出し、信仰について考えさせられた」との発言がありました。

 二日目は五時に起床。止観、朝座勤行、小食(朝食)の後、松浦先生の講義がありました。内容は中国仏教史と重要経典の説明で、四月から大学で仏教学を学ぶ塾生がいることから『大正新脩大蔵経』の引証の仕方等も説明されました。

 その後は全員で比叡山延暦寺に参拝しました。根本中堂では巨大な陣の中で一人行ずる修行僧の姿に感銘をうけました。その後、戒壇院、阿弥陀堂、大講堂を見学。中でも阿弥陀堂では天台座主自ら導師をお勤めされる法要を拝見することができ、今年度は大変幸運だと喜んでおりました。

 参拝後は京都市内に戻って会食場所の近くの南禅寺境内を散策後、昼食をいただき解散となりましたが、塾生は反省会を兼ねて京都駅近くでお茶をし、再会を約束して各自帰途につきました。

(記事協力 原田典隆)

真言宗

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根岸・柏木・柴岡先生と真言宗の皆さん  
 真言宗コースも三月十日~十一日にかけて最終講義が行われました。今年は数週間ごとに「今季最強の寒波」が到来して、降雪の影響が心配されましたが、各授業日には天気に恵まれ、全員が出席日数を満たし、最終日を迎える事が出来ました。

 本コースでは、真言宗の歴史や教義、読経、声明、仏前作法を学ぶ一方、塾卒業生などの特別講義で得度・出家をされた動機や高野山での修行時のお話、「虚空蔵求聞持法」修行中のエピソード等の貴重なお話を伺うことができました。

 期末考査では筆記考査(漢字の読書き)の他、『般若心経』、『百字の偈(理趣経の一部)』、不動明王真言、愛染明王真言、光明真言、『般若心経秘鍵』の一部、六大無碍の偈、三宝礼の暗唱と、『理趣経』、『観音経(偈)』、阿弥陀如来根本陀羅尼、四智梵語の読誦、そして仏前作法が考査対象となります。今年度は十四名と多かった為か、仏前作法以外は前倒しで審査するという、其々の習熟度によっての対応となりましたが、声明の四智梵語の曲節にはどの受講生も苦労し、考査当日にもご指導いただく事となりました。

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  一言も聞き洩らさじと真剣な表情
 また、最後の仏前作法も自宅での練習では上手く出来ても、柏木・柴岡両先生や他の塾生が見守る中での試験となると、緊張感から動作が固くなり、普段の様にはいかず、難儀していたようです。先生方から幾つかの注意・指摘をいただきましたが、全員合格となりました。

 翌日は作務の後、根岸先生による撥遣供養と柏木・柴岡両先生によるお焚き上げが行われ、受講生全員で『観音経(偈)』と『般若心経』を読誦。その後、得度希望者への説明会があり、午後からは各自専門課程の感想発表となって、五ヶ月間で学んだ事や其々の思いを述べ、根岸先生から講評をいただきました。そして最後の作務を終え、専門課程は終了しましたが、得度を目指す者、未定の者も含め、結縁灌頂や同行会での再会を約しての解散となりました。

(記事協力 平野 勝)

日蓮宗

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野坂住職、先輩方と共に日蓮宗コース
 日蓮宗コースは、三月十日~十一日、大多喜町の妙厳寺にて最終回を迎えました。

 本コースは前日に入山、翌朝六時の梵鐘撞きで一日の修行が始まります。七時の朝勤、そして内作務、午前の授業と続きます。宗学・宗史について、十一月から「日蓮宗読本」を使用して、野坂法行師と助講師により講義が行われました。鎌倉時代に出現した日蓮聖人の生涯とその教え、聖人の拠り所とした『法華経』の思想と『法華経』観などを学習し、最終日には「日蓮教団の発展について」をテーマに終了となりました。

 午後の講義は、法儀・声明の解説と実習。五か月間、念珠の扱い方、木鉦やおリンの打ち方、お経の読み方、声明、仏前作法などの練習を行いました。

 夕方は静坐と唱題行。身体を真っ直ぐにただし、呼吸を調え、心を調えて、お題目を唱えます。ひたすら「南無妙法蓮華経」と唱え宇宙の大いなる妙法に生かされている自分自身を確認します。

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  少人数ゆえの懇切丁寧な講義
 このように本コースでは寺の日常生活を体験する中に講義、作法実習を織り込む形で授業が展開され、最終日には集大成ともいえる考査がありました。木鉦やおリンを用いながら「日蓮宗信行要典」の道場偈から奉送までの読経を行うものです。考査終了後、野坂師より、受講生に指摘と丁寧なアドバイスがありました。  五か月にわたって『法華経』や行法を学んできた受講生は現実の社会、自然科学も経済もつきつめると全て妙法の世界に繋がってくること、社会を安穏に、皆仲よく楽しく暮らすために諸悪の根源である利己を断ち切り、真理にめざめた生き方が求められること、そのためにはお題目を唱え、各々社会の持ち場で即是道場の建立に努めるべきことを学ばれたようです。     

(記事協力 山田智子)

浄土宗

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講師と共に浄土宗コースの皆さん   
 浄土宗の最終授業は、三月二十四~二十五日、東京練馬区の光明園で行われました。

 初日午前中は炭屋昌彦師から受戒についての講義がありました。美しい生き方とは正しい道、菩薩道を歩むことであり、その土台として戒を保つことが重要であり、それが悟りの成就に導いていくというお話がありました。

 午後は鍵和田充生師による法式実習と続きますが、この日は修了考査が行われました。本コースでは「浄土宗信徒日常勤行式」を一人で唱えることができるようになることが目標ですが、講師や先輩方の前で一枚起請文・香偈・開経偈など短めの経文を暗唱し、鏧、木魚などの犍稚物(鳴らし物)の扱い方、上・中・下品礼といった礼拝の行い方なども考査の対象となります。受講生の五か月間の精進の成果もあり、合格の判定が出ました。

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  試験を前に法式のおさらい
 翌日も引き続き炭屋師の講義が行われ、最後に、全員でお礼の法楽をささげて閉講となりました。

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