授業情報

第31期 専門課程終了

日付:2019年8月10日

7宗派34名が修了
晴れて4月19日の閉講式へ!!


 東京国際仏教塾・第三十一期は三月の専門課程授業をもって終了しました。

 入塾された四十四名が入門課程を修業し、後期の専門課程には過年度生四名を含む三十四名が進み、出席日数・実技考査・レポート審査をクリアして修了に至りました。

 宗派別の修了者は浄土真宗六名、臨済宗七名、曹洞宗八名、天台宗四名、日蓮宗三名、真言宗三名、浄土宗三名です。

 以下、最終授業の様子を修了順にご紹介します。


浄土真宗

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大熊師、吉崎・二木先生と浄土真宗コースの皆さん
 浄土真宗コースは、三月二日から三日に最終回を迎えました。今年度は大熊学監と吉崎行臣師が主任講師、また二木伸浩師、池田美沙子師が助教講師の下、受講生六名が五カ月にわたり研鑽に励みました。

 初日は、お朝事(朝のお勤め)の後すぐに筆記試験がありました。『阿弥陀経』、『正信偈』、荘厳や仏教用語に関する読み書きなどが問われました。引き続き所作と『阿弥陀経』の読誦考査が行われ、受講生は指定された順番に従って試験に臨みました。読経力、発声法、姿勢等、細かいところまで問われるので試験をする吉崎師を前に皆さん緊張ぎみでした。

 吉崎師の試験が終わった者から順に、大熊学監の試験です。『正信偈』、『念仏和讃』、『回向』の読誦考査が行われました。考査終了後、結果が報告され、無事全員合格という結果でした。講評を行う大熊学監からは、特に『念仏和讃』において、節譜の長さを忠実に守ること、音の上り下がりに注意して今後も練習を続けるよう指導をいただきました。

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 緊張から解き放たれて最後の授業
 翌日は、お朝事の後、前日の考査を受けて、念仏和讃の復習、御文の練習を行いました。午後は大熊学監より、「浄土への道を歩む」というテーマで、『衆縁』についての教学の講義がありました。その後、本堂に移動して、二木師から御文の所作を指導いただきました。

 最後に、参加者それぞれに全日程を振り返っての感想を述べました。みな充実した時間だったという意見で、念仏を読むということが生活の一部となったという方もありました。

 受講生は出席日数、課題レポートそして最終試験の判定より、参加者全員無事修了となりました。今後、ほとんどの方が次の初等講座に進み研鑽を積まれるとのことです。(記事協力 山崎洋平)



臨済宗

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柴田住職、先輩方と臨済宗コースの皆さん
 臨済宗コースも三月二日に最終回を迎えました。日がさすところでは暖かさも感じられるこの日の朝、受講生は屋代駅に集合し、出迎えの松村文圓師、䅈敏孝師の車で開眼寺に向かいます。今回はこの両氏が講師である柴田文啓住職の補佐として手伝ってくださいましたが、先月までに卒業生の兎原、近藤、武政の各氏もお手伝いに来て下さいました。

 到着後、十二時より斉座。開眼寺うどんを食しての開講となり、その後、本山安居会の説明会がありました。今年卒業される方の中で、約半数以上が、得度、安居会または僧堂上山を目指されるのでその内容及び考査などの説明がありました。専門的な僧侶育成課程ということもあって覚えるお経も多そうでした。

 その後は坐禅。柴田師は「皆さん、座る姿勢がいい」とおっしゃっていましたが、五か月間の修行体験の中でよい姿勢が身についてきたようです。

 二時からは松村師の作法ならびに読誦の指導。明日の実技試験の前におさらいを行いました。読経の試験は実技も交えた『般若心経』『消災呪』『本尊回向文』『白隠禅師坐禅和讃』『四弘誓願』の読誦。今回は『大悲呪』も入るので経本を見ながらでも可となりました。

 受講生の中には緊張で声が上ずっている方もおられ、息継ぎや、リズムをとるのが難しいとの声があがりましたが、松村師からは以前よりはだいぶ良くなってきているとの講評があり、息継ぎで経の読誦は止まっても木魚は続けるようアドバイスがありました。

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  松村師の前で実演する受講生
 夜には懇親会。仏教に対する各人の考えを話し、それをもとにディスカッションとなりました。また進路も話題となって、柴田師からはなんと、この春から花園大学に入学して原始仏教を学ばれるというお話しもあったそうです。

 柴田師は「自然を大事にする仏教の教えはこれからの時代に欠くことの出来ないもの」と話されます。「現代日本では教育の場から宗教が排除されて、私たちの文化に対する理解も困難にしてしまっている。人生経験を積んだ方に生死と向き合い、宗教の大事さを伝えられる人になって欲しい」と塾で学ぶ方に期待されています。

 最終日は朝五時から一時間の坐禅そして粥座(朝食)に始まり、引き続き読経の考査が行われました。住職と受講生一対一で行われ、全員合格となりました。

 臨済宗コースではレポート提出と教場における実習の成果が求められ、総合的に合否判定がなされます。レポート課題は①臨済宗の教えについて述べよ②臨済禅の伝来とその流れについて述べよ③作務とは何か、の三つ。

 風邪やインフルエンザなどで休むことはあっても、全員既定の出席日数を満たし、レポートも合格判定となって無事修了の運びとなりました。



曹洞宗

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中野先生を囲んで曹洞宗コースの皆さん
 曹洞宗コースの最終回は三月九日と十日に行われました。二月は雪の中開催されましたがこの日は春のように暖かく、境内の梅が香る中での修行となりました。四名の先輩方もご参加下さり、総勢十二名の読経が響き渡る朝課から始まり、講義となります。

 その途中で中野先生の「お茶にしますか」というお言葉でお茶タイムとなりました。専門課程中のお茶タイムは今期受講の沼田さんが毎回手作りして下さる〝沼田饅頭〟を頂きながら中野先生の愉快な話を聞き、その雑談の中からも仏の心も学ぶ事ができる大切な時間でした。

 その後講義に戻り、「典坐教本」を最後まで読んで禅宗における食への真摯な思いを学び、また僧侶方の肉食の歴史といった他ではなかなか聞くことの出来ないお話を聞くこともできました。

 午後からはいよいよ読経の考査となり、受講生が名簿順に読経をあげていきます。人前で木魚や鉦を叩きながらの読経は緊張もあって、思うようにはできなかったようですが、中野先生が「皆さん初めの頃よりとても上手に読めています」と全員合格の評価を頂きました。

 最後に坐禅を組み、この日の修行は終了。その後、成田へ場所を移し、中野先生と先輩方もご一緒に謝恩会が行われました。そこではこれからの進路や仏教塾の未来について大いに語り合い、楽しい時間を過ごしました。

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 ユーモア溢れる中野先生の講義に聞き入る
 翌十日は朝課の後に中野先生の発案で仏教塾への入塾動機、この学びの役立て方などを感想文として書く時間となり、各人塾での学びを振り返りました。

 午後からの講義では「普観坐禅儀」全文を中野先生が読み下して説明下さり、曹洞宗の神髄である坐禅の心を改めて学び直しました。この他、在家者の読経として「舎利礼文」「十句観音経」をご教授頂きました。在家得度と出家得度についての説明もあり、受講生は其々の将来、また日常生活における仏教との付き合い方の参考としました。

 その後は勝胤寺での最後の坐禅。皆さん丹田から行う深く長い呼吸も身についたようで、大変集中した坐禅となりました。そして五カ月間大変お世話になった本堂の掃除を心込めて行い、閉講となりました。

 誰も欠席することなく全員が皆勤賞となった受講生の皆さん。仲間達と、今後も仏の道を精進していく事を心に誓い帰路につきました。 (記事協力 富山友紀子)



天台宗

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松浦師、久保氏と天台宗コースの皆さん
 天台宗コースの最終講義は、三月九日から十日の二日間、京都大原の長光寺大原道場にて行われました。塾生は前日から大原入りし、最終考査に向けての実技の練習や学科の勉強を自主的に行っていました。

 初日は六時に起床。止観、勤行、小食(朝食)の後、「十如是」についての講義がありました。講師の久保明光師から彼岸会法要に先立って先祖供養についてのお話しがあり、塾生は各人、家の施主として祖先に思いを馳せながら法要願を書きました。 

 その後行われた春季彼岸会の法要では、塾生皆で手分けして作った、めはり寿司と牡丹餅を仏さまや祖先にお供えしての先祖供養を行いました。

 続く正食(昼食)では、法要での御下がりをいただき、先輩を交えての法座の後、勤行の実技考査がありました。受講生は緊張しながらも、これまで自宅で練習してきた成果を発揮し、終了後、講師から読経、法具の配置などについての細かなご指導をいただきました。

 考査も終わって緊張が解けた後に入浴。続いて久保師、先輩を交えての法座、夕座勤行の後、非食(夕食)をいただきました。そして、放心(就寝)までの時間、塾生が翌日に控えた筆記考査の勉強をする中、講師の松浦長明師が来寺され、課題レポートについての講評を行い、塾生を激励されました。

 翌日には止観、勤行、小食(朝食)の後、密教の諸仏や仏具の読み方などの筆記試験が行われました。

 その後、全員でまだ雪の残る比叡山延暦寺を参拝しました。まず訪れたのは横川にある元三大師堂。それから講師の先生方が修行をされた行院や元三大師御廟を参拝。西塔にある伝教大師御廟(浄土院)では厳かな空気の中、宗祖を近くに感じながら、『般若心経』や宗祖の宝号をお唱えしました。そして東塔の根本中堂に移動。

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  厳かに礼拝!
 現在、根本中堂は大改修中ですが、根本中堂の周りに屋根を見下ろせる高さで参拝者の為の足場が組んであり、普段は目にすることのできない屋根の葺き替え作業の貴重な光景を間近で見学することができました。堂内では、久保師から彼岸と此岸、奈落についてのお話があり、また「不滅の法灯」では、油断して法灯を決して絶やすことがないようにすべての僧侶が気をつけないといけないという事が「油断大敵」の語源となったとの説明を受け、受講生は千二百年以上にわたり途絶えることなく灯り続けてきた歴史に感激するとともに、気が引き締まる思いにもなったようです。

 また、戒壇院では祖師の偉業に想いを馳せました。最後、大講堂では、一人一人が願いを込めて鐘をついた後、延暦寺会館で精進料理をいただきました。

 今期受講された四名の塾生は、研修会「千葉会」に参加して引き続き研鑽を積む者や、別のコースで学ぶ者など道は違うものの、引き続き精進を続けることを誓って解散となり、霧がかかる幻想的な比叡山を下山しました。 (記事協力 篠原洋子)



日蓮宗

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野坂住職を囲んで日蓮宗コースの皆さん
 日蓮宗コースの最終講義は三月九日に開かれました。

 今年度の受講者は三名。菩提寺が日蓮宗という方のほか、以前他宗コースを受講しながらも『法華経』について学びたいと受講された方もおりました。

 教場となる妙厳寺住職・野坂法行師を中心に、法靖副住職、卒業生の関口法典師、柳沢法盛師の両師が教義や法式について指導。その他、菊池さん、山田さんといった法友の会のメンバーも来寺してお手伝いくださいました。

 午前中は日蓮宗の教義や歴史の授業。柳沢師が作成したレジュメとともにテキストの「日蓮宗読本」を読んでいきました。最終回初日のテーマは『法華経弘通と菩薩行』。講義の中で日蓮教団の変遷についての解説がありました。受講生からも質問が出され、参加者の間で活発な意見が交わされていました。

 昼食をはさんで午後からは最終試験に向けて読経指導が行われます。

 試験内容は進退作法ならびに「日蓮宗信行要典」読誦の考査です。「志をもてば一人でお勤めができるところ(野坂師)」を目安に作法の考査が行われますが、読誦するのに一人あたり二十分以上にもおよぶ長いもので、道場偈から勧請、方便品第二、如来寿量品第一六、奉送までの読経を木鉦などをたたく動作とあわせつつ行っていきます。

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考査の様子-住職を前に緊張のひと時
 初日はおさらいとしてまず庫裡で野坂住職が皆さんの唱えるのを聴いて、各人に注意点などをアドバイスされました。その後、本堂に移動して、関口師、法靖師の指導の下、動作を入れた実習が行われました。

 独特なふしまわしに慣れておらず、読経に難儀する方から、お経のかなりの部分を暗記されている方まで様々でしたが皆一生懸命に取り組んでおりました。

 翌日午後の考査では野坂住職を前に、一人一人実演。考査が終了して、野坂師は各受講生に対する講評を述べられ、一人でお勤めができるレベルであるとして全員合格となりました。修了された三人とも法友の会に入られ、これからも研鑽を積んでいくとのことでした。



真言宗

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根岸先生を囲んで真言宗コースの皆さん
 真言宗コースも九日に最終回を迎えました。

 本コースは鹿嶋市地蔵院にて開かれ、前住職の根岸宏昭師、塾十三期修了の柏木宣幸師、二十一期修了の柴岡宏明師を講師として五か月の間、念誦の扱い方から始まる仏前作法、お経の読み方等の実技、真言宗の教義や歴史について学びました。また、宿泊体制で行われ、地蔵院のご家族の皆様には食事等様々な面でお世話になりました。

 最終回初日は、まず修了考査が行われました。

 真言宗の用語に関する筆記試験、「般若心経」、真言宗の常用経典である「理趣経」のエッセンスを百字にまとめた百字の偈、不動明王の真言である慈救呪、光明真言などの暗唱と、仏前作法の実技が考査の内容となります。

 初日はそのうち筆記試験と暗唱のテストが行われました。その後は塾卒業後の進路紹介、後に行う護摩供の説明があり、午後からは地蔵院の本住職を導師として護摩の修法がおこなわれ、受講生はそれを見学することとなりました。

 二日目は朝勤の後に仏前作法の試験。緊張のためか、なかなかうまく出来ず、柏木師によると声と動きのずれる部分があったとのことでしたが全員合格となりました。

 続いて根岸師からは高野山の大門に掲げられた言葉を基に講話がありました。

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  講話をされる根岸先生
 そして閉講に当たり、受講者各人の五か月間の振り返りと将来に向けての展望などが示され、「学ぶだけでなく、実際に行じていくという体験の重要さを感じた」、「最初は所作にそれほど意味があるとは思わなかったが、四か月間受講していく中で心境が変わった。わかっていないことを知り、専門課程の後半から真剣に取り組んで行こうと思うようになった」、「家の宗旨とは違うので、これからこの宗旨で進んでいくかは未定だが、学んできたことをボランティア活動に活かしていきたい」など様々な声が寄せられました。

 講師である柏木師からは「学んだことを忘れずに時折振り返っていただいて、これからの人生に生かしていただきたい」と、また、柴岡師からは「真言密教は奥深いので学び続けてほしい」と挨拶がありました。

 根岸師は「休むことなく参加されたことに敬意を表します。当初より読経の声もよくなりました。自信を持っていただきたい。これで終わりというわけでなく、門戸は開かれていますので学びを続けてください。」と更なる精進を促しておりました。

 昼食の後、受講生はお世話になった教場への感謝をこめて境内の作務を行い、帰路につきました。



浄土宗

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大南園主を囲んで浄土宗コースの皆さん
 浄土宗コースの最終授業は、三月二十三~二十四日、東京練馬区の光明園で行われました。

 本コースは通学体制で行われ、午前は講義、午後は法式実習という形で行われました。講義は大南龍昇園主、炭屋昌彦師、吉水岳彦師、法式実習は鍵和田充生師が担当され受講生の皆さんは五か月間にわたり、浄土教学と法式を学んできました。

 最終回初日、午前中は炭屋師から「受戒」についての講義がありました。戒律が称名念仏の助業(その助けとなる行)として位置付けられ、念仏を行っていく中で戒が備わっていくという浄土宗特有の戒律観が示されました。

 午後は鍵和田師による法式実習と続きます。翌日の修了考査のために最後のおさらいです。

 実習が夕方まで行われた後、場所を移して懇親会が開かれ、大南園主らも加わって、五か月間にわたる受講生の精進をねぎらいました。

 翌日も午前は炭屋師の講義(受戒の作法など)が行われ、午後からは修了考査です。

 本コースでは「浄土宗信徒日常勤行式」を一人で唱えることができるようになることが目標ですが、一枚起請文など短めの経文の暗唱もあります。参加者の中には完全に覚えておられた方もありましたが、助けを得て何とか唱えられた方もおられたとのこと。浄土宗の作法には鏧、木魚などの犍稚物かんちぶつ(鳴らし物)、上・中・下品礼といった礼拝もあって、受講生からは「声が出なくなってしまう」「リズムを取るのが難しい」といった声が上がっていましたが、鍵和田師の懇切丁寧な指導の下、受講生の五か月間の精進の成果もあって、全員合格との判定が出ました。

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 明日の試験の前にもう一度おさらい
 最後に、全員で「日常勤行式」をお唱えして閉講となりました。

 鍵和田師からは「遠方から参加され、ご高齢ながらも皆さん一生懸命取り組んでいただき感謝いたします。」とご挨拶がありました。

 受講生のうち最高齢は八十六歳の方。浄土宗の檀信徒として受戒、五重相伝も受けておられるそうですが、「お経の唱え方を知ることができた。このような高齢者に丁寧に指導してくれるところはなかった」と感謝の意を表され、他の受講生も「これからも光明園で開かれる念仏の会に参加したい」、または「増上寺で開催される法式教室に通ってみたい」と更なる精進に意欲を見せておりました。

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