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妙厳寺・南無道場にて「信仰と人生」を学ぶ第1回修行

日付:2015年7月10日

第一回修行

 第一回修行は千葉県大多喜町の日蓮宗妙厳寺・南無道場にて行われ、受講生は二泊三日の修行に臨みました。A組は四月十八日、B組は五月三日に始まり、それぞれ二十八名の受講生が参加しました。

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  指導くださるのは妙厳寺住職・野坂法行師。また日蓮宗専門コースを修了された卒業生が研修指導や食事作りなどの手伝いに来てくれました。

 初日の正午前には受講生が妙厳寺に集合して、午後一時より本堂にて開講式。勤行ののち、大熊学監からは「第一回修行は体験を通じて、仏教の全体像をつかむことがねらい。無心になって取り組んでほしい」と、また、野坂師からは、「仏教を知識教養ではなく、人生そのものとして受け止めてほしい。我々が仏様の中にあるという心境に至るきっかけになるよう願っています。」との挨拶がありました。
 

◆大熊学監の講義◆


 開講式が終わると早速大熊学監の講義です。学監の講義は三回行われますが、最初のテーマは「学ぶこころ」。当塾では何を学ぶのかについてお話がありました。仏教とは仏となる教えであること、四弘誓願には大乗仏教の特徴が現れている旨のお話があり、私たちが学んでいく仏教の方向性が示されました。また、茶器いっぱいのお茶にそそいでもこぼれてしまうという例えを引いて、自分の心の器を空にして学ぶ姿勢が大切であると説かれました。

 二日目午前は「僧伽」について。仏教教団の起源や江戸幕府の仏教政策、戒律について説明がありました。また、午後の授業では「寺とは」と題し、寺の起源・機能や仏教教団の組織化、および寺院の現況について考察し、機能が果たせない寺院が多く出現している現況が指摘されておりました。
 

◆野坂師講話◆


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  初日の夜および二日目の夕方は野坂師による講話です。
 
 第一回は『仏法を識る者は世法を得る』と題し、日蓮宗の立場からお話しされました。宇宙・自然
界の調和の世界を象徴的に表した大曼荼羅本尊から導きだされる基本的な考えは「この世の全てのものはお互いに関わり合い、支えあって存在する。そして存在するすべての『人』『もの』はそれぞれに役割があってかけがえのない存在である」としたうえで、仏法を学び、知るとは、「宇宙の大法=仏の意志によってできているこの世界のあるべき様に気づかせてもらう」ことであり、それによって我々は身勝手な生き方から離れて、仏=自然の恵み・宇宙の摂理をわきまえた生き方ができ、住みよい社会や平和につながる旨のお話がありました。

 二日目の講話は「行軌作法」。つまり御宝前での作法。御宝前における立ち居振る舞いとして大切なのは「尊重の精神」と「厳粛な態度」であるとし、それらを成り立たせる手立てや読誦の心構えと方法について実例も交えつつお話されました。特に道元禅師の『威儀即仏法 作法是宗旨』は心に残る言葉となったようです。
  

◆静坐・唱題行◆


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  夕方は本堂で「唱題行」を行います。浄心行、唱題行、深心行の三つから構成されており、浄心行においては数息観により調身、調息、調心を行い、唱題行では太鼓の音にあわせて一心に「南無妙法蓮華経」と題目を繰り返し唱えていきます。最後の深心行で、再び心を静めていきます。

 野坂師は「私たちは我を主張しがち。無明という盲目的な自己中心性に振り回され、怒り、愚痴、貪りの心に支配されてしまう。それを洗い流すために、このような行法が必要なのです。」とお話しされました。

◆作務・食事作法など◆

 
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  お寺の生活を体験していただくということで、午後の講義終了後と朝食の前には作務があります。外作務では敷地内の清掃、草刈、また風呂を沸かすためのまき割りを行い、朝の内作務では本堂・客殿・書院、庫裏をつなぐ廊下などを掃除しました。

 食事も修行の一環。配膳も受講生自身で行い、正座をして作法に従い食事をとることになりますが、当初は、配膳や食事作法に慣れず、戸惑いの表情もちらほら見受けられました。最後は食器にお茶を注いで、一切れのたくあんで米粒など残さず綺麗にふき取り、そのお茶を飲み干すことに面食らう表情がありました。食事とは「命をいただき、それにより我々が生かされていることに気が付くための営み」であることを再認識させる行でした。

 またカリキュラムとは別に、希望者には太鼓の指導もありました。日蓮宗の勤行には欠かせない太鼓を野坂法靖師や塾先輩の柳沢師指導のもと、受講生は実際に撥を手に取り、思い切り打つなど、日蓮宗の太鼓を経験しました。
 

◆自己紹介・フリーディスカッション◆


 二日目朝は参加者の自己紹介。仏教への関心、自身の悩みの解決、仕事をしていく中での拠りどころを求めて、受講を希望しておられるようでした。

 また、最終日のフリーディスカッションでは受講生からの様々な疑問に、講師陣が懇切丁寧に答えておりました。各宗派の特徴、日頃の心構えといった、これからの講座に備えての質問がある一方、家族の戒名の問題、医療従事者からは、患者への対応について悩みを寄せられる方もおり、現代社会への仏教とのかかわりも話題に挙がりました。

 閉講式では、大熊学監は「このような修行は一人ではできず、支えあいがあってできる。我々は支
え、支えられている身であることを自覚してほしい。」と述べ、野坂師は「仏法を学び、社会をあるべき姿に正していく心がけを持ち続けてほしい」と締めくくられました。また、青少年の健全育成も宗教活動の一環である、との野坂師のお考えのもと、今回もB組にボーイスカウトの少年少女たちが、朝の勤行に多数参加し、「南無妙法蓮華経」のお題目を厳粛な面持ちで唱えていました。

 A、B両組ともおおむね天候にめぐまれた三日間でした。自然豊かな環境の中で、作務や瞑想を行うことができ、私たちが自然の中で生かされていることを実感したのではないでしょうか。

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