• HOME
  • 新着情報
  • 卒業生は今!! 悲しみに寄り添う僧侶をめざして

卒業生は今!!

卒業生は今!! 悲しみに寄り添う僧侶をめざして

日付:2016年3月10日

 二十三期 永峯 治寿 臨済宗妙心寺派開眼寺副住職

179-13.jpg 
 私が副住職を勤める開眼寺は、長野県千曲市の姨捨駅近くにある、静かな佇まいの小さなお寺です。我が師匠であり開眼寺住職である柴田文啓和尚が、空き寺であった開眼寺を徐々に整備し、小さいながらも凛とした雰囲気のあるお寺に造りあげられました。

 柴田和尚は、日本の仏教文化の素晴らしさを讃えつつ、この文化が衰退しつつあることに大きな危惧を抱いています。過疎化、「家」への無関心など檀家制度が形骸化する中、僧侶がもっと社会に積極的にかかわり、新しい僧侶の姿を開拓していく必要があると考えています。そのお考えに共感するとともに、和尚の素晴らしい人間性に惹かれ、気付けば自分がここまで来ていたという感じです。

 私の現在の活動は、通常の僧侶としてのお勤めの他に、東京で自営業をしているため東京禅センター(臨済宗妙心寺派運営、世田谷区野沢にあります)において、様々なお手伝いをしています。さらに、臨床僧(ビハーラ僧)を目指すべく、研修を受けています。

 この臨床僧になるための研修において、自分は患者さんのグリーフ(深い悲しみ)に寄り添うということの重大さと、大変さを身をもって感じました。研修中は、グループワークの仲間と「泣いて、笑って、喧嘩して」で普段出さない感情をストレートに出し、単独で病室を訪問し患者さんの心の重荷に寄り添います。研修が終わるころになると、患者さんとの別れで泣きそうになったりします。このような研修を経ても、実際に病院に入り、臨床僧として独立して活動するには何度かの訓練を経なければならなくなると思います。

 グリーフケアを行う宗教者(臨床僧)に対して、門戸を開いている病院は現状ではごく少数です。様々な原因が考えられますが、一つに僧侶の方々で積極的に臨床僧になろうとする人がまだまだ少数だということが理由に挙がると思います。一人でも多くの僧侶が人々のグリーフに寄り添うような活動を行ってくださればと考えています。

 グリーフケアの研修中、同期の看護師さんも「宗教者にしかできないことがある。私たち(医療関係者)はもっと僧侶の方々がグリーフケアの分野にかかわって欲しいと思っている」と言っていました。僧侶ができることは、沢山あります。先に述べた臨床僧の活動は多くの分野のうちのほんの一例です。社会には様々な問題が起こっています。その問題に取り組むべき「新しい僧侶の姿」は社会からも強く求められているのではないかと感じています。

 現在、臨済宗妙心寺派では、定年を迎える社会人を対象に、「僧侶になって、仕事や人生の豊富な経験を、人のために生かしてみませんか」と、僧侶志願者を全国から募っています。このような流れの中で、新しい仏教文化が芽生えるための一翼を担える仲間が、独りでも多く増え、ともに活動できることを心から望んでいます。

カテゴリー:

  • 平成29年度(第30期)塾生
    「塾生募集のお知らせ」へ
  • 卒業後、それぞれのあゆみ
  • カリキュラムのご紹介
  • 機関誌「仏教文化」
  • 東京国際仏教塾20年の歩み
  • 塾生統計等
  • プレスリリース

東京国際仏教塾

新宿事務所 〒151-0053
東京都渋谷区代々木2-4-3
町屋事務所 〒116-0001
東京都荒川区町屋1-2-1-3F

TEL:03-3809-5930 FAX:03-3809-5935

ウェブからのお問い合わせ

このページの先頭へ