卒業生は今!!

卒業生は今!! 印度ネパール佛跡の旅点描

日付:2016年7月10日

第十一期 川内 敬一郎

 機体の高度が下がると茫漠たる印度の大地が眼に飛び込んだ。漸う憶念の佛陀の地に潮目無く来た事で胸が昂る。送迎バスやホテルでマナステと合掌の挨拶にまさしく印度だ。

 佛跡の旅の先達は立正大学に奉職され、東京国際佛教塾の講師でもあられる佐野靖夫先生であり、企画はトラベルサライ社であります。

 最初の佛跡地はサールナートで、赤茶けた大廈な迎佛塔が建っておりその威容さに釘付けになった。塔の周りを信仰深いチベットの方々がマニ車を廻し乍ら巡り、後続を白衣のセイロン、東南アジアの巡礼者が続き、塔に色彩りを与えている。広い芝生では黄衣や褐衣の僧集団が坐して読経し又独り離れて坐禅の僧や黄衣の若年僧の五体投地―稽首天・・・人所恭敬 阿弥陀仙両足尊・・・・の佛徳讃嘆の浄土真宗では行じないが、最高の礼拝に刮目、只佛跡巡るのみに忸怩たるものあり。

 三日、夜明け前だが通りは巡礼者や物売り物乞い、牛まで寝そべってる中をガンジス河岸に着くと早や沐浴している。木舟が寄り我々が乗り込むとポンポンと軽快な音を立てて進む。舟辺に凭れ流れに手を出すと水飛沫が跳ね心地良い。河岸では荼毘の一条の煙がのぼり揺めく焔に細身のサリーの女人が影絵の様に映る―無常と無我の狭間を宿業の身を生き遠からず焼かれゆくを瞬息思いつつ手渡された妙華灯籠を一斉に浮かべると寄り合う様に、ひと群れの蛍光の様に漂蕩しつつ遠ざかりゆく。遠く日本を離れ閑寂で闇のガンジス河の真ただ中で、この世ならぬ幻影の中に溶け込む。―静から動へ、ブッダガヤへはバスで七時間、悪路に翻弄され、酔って虚な眼にカオスの街々が容赦なく見へて愕然となる。かって印度は英帝植民地支配下で苛酷な大収奪にあった事は仄聞している。佐野先生が言下に収奪は綿にあったと教えて下さった。

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 ブッダガヤはあまたの南方佛教僧の集団や東南アジアの国々の巡礼者が、菩提樹・金剛宝座を囲み真摯な読経で、その有様は道俗時衆共同心・・・・・・・の語句の典型を見、釋尊在世の竹林・祇園精舎で説法聴聞のサンガに思えた。

 四日、霊鷲山登る。釋尊は鷲峰は楽しいと表白され法華経、観無量寿経、無量寿経が説かれ、各経典に王舎城・・・ 耆闍崛山・・・・とある。山頂は慈光の様な陽光にあふれ、遠くどこまでも続く山並を眺望し、山頂に安置された佛像に正座して礼拝、至福の時であった。

 五日、クシナガラ。涅槃像をしみじみと見入り、うつし身の釋尊も、諸行は無常の法の通り入滅なされた事に思いを馳せる。

 六日、ルンビニー穏やかな地名どうり清爽で寂静。アショカ王の石柱を見上げているとつくづく機縁に乗じて佛陀の地に来れた事は書物のみでは得られぬ感慨深いものがあった。

 遊行経を窺うと釋尊の入滅真近かを知った阿難尊者は動転し、私を導く尊師と尊師を慕い集い来る修行者とも、もうお逢いもお仕えする事も出来ないと悲嘆された。釋尊は哀愍され、心配するな、佛の功徳を念う信仰心のある・・・・・・・・・・・・・まじめな人が実際に訪ね・・・・・・・・・・・見て感激する四処・・・・・・・・があると説示なされた。それは生誕地、成道地、初転法輪地、涅槃地である。現実に経典の如く時空を超えて佛教徒道俗の巡礼者の姿を目に染める事が出来たのです。

 八、九日、最後のネパール。歴史のある寺院街がある。古式豊かな寺院に幼くして親元を離れ寺院に居住する稚子がいて、ガイドが二階に呼びかけると六・七才位のあどけない少女が顔を出して下さった。ガイドの説明で初潮をみると寺院を出、娑婆世界へ、親元に戻るが、前途多難の様であり、一抹の悲哀を感じさせられた。

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