卒業生は今!!

卒業生は今!! 介護支援を通じて思うこと!

日付:2018年6月10日

第二十七期 永澤 利江

 平成二十七年十月、高野山真言宗鹿嶋山地蔵院にて、仲間の塾生とともに得度しました。私を除く四人は、翌年に高野山にて教会教使と権教師の養成講習会を受け、昨年は受戒も受けられました。自分も行って勉強したいという思いは強いのですが、残念ながら仕事を続けて休むことができず叶いません。

 私は現在、在宅のケアマネジャー(介護支援専門員)をしています。僧侶は、亡くなった後の法要をつかさどりますが、私の仕事は、その人の人生最後をいかに生きるか、その人らしく本人や家族が納得できるものとなるように、医療や介護の関係者と連携しながらお手伝いさせていただくものです。病気や障害を持ちながらも前向きに頑張っている方、いつも不満を言い誰かのせいにする方、お金に縛られて動けない方など、多くの方々とのご縁を頂いています。仏教を学びたいと思ったのは、仕事で多くの方々と関わっているうちに"人間とはどう生きるべきか"と思ったことがきっかけとなりました。

 得度の翌年にある高齢の方が自宅で亡くなりました。彼女は、結婚もせず農業に従事しながら精神疾患のある甥と暮らしていました。認知症になり動けなくなりましたが、私たちに「あんたらが来てくれて助かるよ」といつも感謝の言葉をかけてくれました。お金がなく、食べるものも着るものもないときは関係者が持ち寄りました。そして意識不明になり三日後に息を引き取りました。普通はそこで私の仕事は終了となるのですが、初めて火葬までお手伝いをしました。遺影もなく、棺の上に庭の花をのせて斎場に向かいました。立ち会ったのは、私と姪の二人だけ。お坊さんも呼べず、私がつたない般若心経をあげさせていただきました。さまざまな思いが交錯し、とても緊張をしました。何の不平も言わずただ感謝の気持ちを持って逝った姿に考え深いものがありました。仏教に触れてから人との一期一会の中で、時々仏を感じる人に会います。不思議なことであり、大変ありがたいことです。

 今自分に課せられている役割は、仕事を一生懸命することである、とお大師さまに言われているように思います。忙しくて自分でも体を壊さないかと思うこともありますが、不思議と「衆生における修行」だと思うと、仕事をさせていただくありがたさが湧いてきて感謝の念とともに元気でいることができます。人のためを思ってやっていることが、実は自分が生かされているのだ、ということを強く感じます。いつか高野山で勉強するご縁を頂けることを楽しみにこれからも頑張ります。

カテゴリー:

  • 平成31年度(第32期)塾生
    「塾生募集のお知らせ」へ
  • 卒業後、それぞれのあゆみ
  • カリキュラムのご紹介
  • 機関誌「仏教文化」
  • 東京国際仏教塾20年の歩み
  • 塾生統計等
  • プレスリリース

東京国際仏教塾

新宿事務所 〒151-0053
東京都渋谷区代々木2-4-3
町屋事務所 〒116-0001
東京都荒川区町屋1-2-1-3F

TEL:03-3809-5930 FAX:03-3809-5935

ウェブからのお問い合わせ

このページの先頭へ