卒業生は今!!

卒業生は今!! 瑠璃光院にて伝えられる喜び

日付:2018年12月10日

第七期 尾見 美温

 「何期の方ですか?」初対面の卒業生に、そのように問われたとき、私が「七期です」と答えると、皆さん決まって「えーっ、七期ですか!」と、驚きの反応をして下さいます。人生も経験も大先輩の皆さんから「大先輩じゃないですか !」と、そのように言っていただく度に、恐れ多い気持ちになり、大変恐縮いたします。でも、唯々入塾の期が早いというだけで、僧徒としての私は足元もおぼつかない駆け出しのひよっこです。殻から出ようとせず、安穏と羽繕いをしていたところ、本当に有難くも背中を押していただき、計り知れないプレッシャーと、無上の喜びを感じながらも、このような、感謝の挑戦をはじめることができているのです。

 私は幼少の頃より看護師に憧れ、夢を実現させました。しかし、やりがいのある仕事である一方、日常的に患者さんの死に直面し、人の命のはかなさ、無常について考えを巡らせることが多くなりました。自分には何ができるだろう。その答えを見出すために、仕事と併行して大学に入学し、日本史を専攻、仏教史を学びました。そして、卒業後、座学だけではない、実際に人が生きる過程での、または死にゆく場面での、拠りどころとなれるような自分になりたい。そのような思いが募るなか、出会い、ご縁を頂いたのが、仏教塾だったのです。

 無量寿山光明寺大洞龍明ご住職のもと、浄土真宗を学び、得度を経て、教師資格を取得させていただきました。しかし、出産、子育て、両親の死去、仕事の継続など、日常の生活の中で自分が果たすべく役割は大きく、僧侶としての資格を得た自分に目を向けることができない日々が続きました。忙しさを言い訳に、自分が本来どうありたいか、分かっているのに、その思いに蓋をしていた自分があったのです。

 しかし、昨年四月、得度の後に生まれた息子の中学進学を機に、埼玉県の深谷市から東京の中野区に引っ越してまいりました。そして、長く果たせずにいた大洞住職との再会を、瑠璃光院にて叶えることができたのです。

 再度、僧侶としての学び、研鑽を積んでいきたい。私のそのような決意を、ありのままに受け止めてくださったご住職は、私に想像もつかなかった重大なミッションを与えて下さいました。

 「法話をやってみて下さい。きっとできますよ」と。  そして、私は、今年の四月八日の「花まつり」に、瑠璃光院、白蓮華堂の阿弥陀様に見守られながら、みなさまに初めての、法話とは言い難い「法話」をお伝えさせていただき、私の親友であるピアニストの面手真希さんにご協力いただき、同時にピアノコンサートを開催させて頂くことができました。その日、ご来寺下さいました皆さんがとても喜んで下さいましたが、とにかく緊張しつつも、無事に役割を終え、誰よりも嬉しかったのが、私自身だったように思います。

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ご法話とピアノ演奏のコラボレーション  
 そして現在私は、岡村師、永楽師、東師、池田師の四師の諸先生方の御指導を頂きながら、日曜仏教礼拝で学ばせていただき、四師のローテーションに加わり、未熟ながらもお話をお伝えさせていただいているのです。大洞住職より頂いた「教義を説くのではなく、自身の体験から思いを伝えること、そこに一つご和讃を選び、詠み説いてください」というご教示を導に、その難しさと格闘しながらも、感謝の思いを紡いでいるのです。 瑠璃光院は大変美しい寺院です。ホワイトコンクリートの近代的な建物の中に一歩足を踏み入れると、ここが新宿駅の目の前で、お寺であるという通常の概念は、いとも簡単に覆されてしまいます。その静寂さと優雅さに圧倒されて、おのずと気持ちも背筋も正されます。そして、如来堂の金色に照らされる阿弥陀様の背後の、どこまでも深い瑠璃色の鏡板に続く道の先へと分け入ると、まだ見ぬ極楽浄土が映しだされてくるようで、如来堂に一人身を置くと、ただただ歓喜に包まれるのです。

 瑠璃光院にて伝えられる喜びを、自らの喜びにとどめることなく、私のお話を聞いてくださった皆様の心に、阿弥陀様の無上のお慈悲の尊さが届けられますよう、日々研鑽を積んでいきたい、そう思っております。

 そして、蛇足ですが、私は今年の四月から、念願だった鍼灸師の資格を取るべく、専門学校に通い始めました。三年後、国家試験を受験し、晴れて鍼灸師となった暁には、身も心も癒し受けとめられる、そんな僧侶になりたいと思い願って、勉学の日々を送っております。公言したからには、挫折はできません。がんばります。 合掌

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