初発心って、なに?

4月2日のタイトル『「仏教を学ぶ」という意味は…』のときに、質問をいただきました。「初発心って?」と。たしかに、日常生活では「初発心」という言葉はあまり使いません。
発心はもともと仏教用語で、悟りを得ようと心を起こすこと。菩薩が煩悩を断ち、修行に励むことから派生した言葉です。つまり、4月2日に書いた「初発心」に限っては、〝初めて〟仏教に興味を持ち、仏教を勉強してみようと思い立ったときの気持ちを指しています。
「仏教を学ぼう」と志す人は、だれであれ、仏(ぶつ)になるための道を歩き初めています。ごくごく普通の人間が仏となる方法を教えてくれるのが仏法。どういった心持ちで臨めば仏になれるのか、その方法を教えてくれる勉強です。ひいては、その学びが自分自身のためだけでなく、親、兄弟、姉妹、親類、友人、そして世界規模の人々を利することへとつながっていくのではないか、と考えてはいかがでしょうか。
この新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に直面した今、「生きること、病に蝕まれること、死ぬことと」という言葉がよぎったならば、それは仏教の勉強のスタート地点に立っている状況に近いと思います。なかなか逃れられない状況だからこそ、「自分自身を見つめ、心のあり方を考える」仏教を学ぶ機会を得たと思っていただけると幸いです。
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