東京国際仏教塾の存在

東京国際仏教塾が発足したのは1988(昭和63)年。当時はバブル経済から崩壊への道をひた走りっていたころです。同時期、定年を迎えた60歳がクローズアップされていました。第2の人生をどう歩むか、と考えあぐねている人のたちが多くいたのです。彼らのために大洞龍明塾長が発案したのが「還暦得度運動」です。趣味やボランティア、第2の仕事をすることで、果たして真の満足感、日々の充実感がもたらされるのだろうかという疑問。残された限りある人生を成就させるためにはどういった生き方をすればいいのか、どういった生き方があるのか、というきっかけがそこにあったと大洞塾長は著書『こころのライフワーク』に書いています。
創設から32年を過ぎた今、卒塾者も1933名輩出し、老若男女が通う塾になりました。残念ではありますが、今期は新型コロナウイルスの影響をかんがみ、開塾にいたりませんでした。しかし一方で、この塾の考え方をもっと多くの人に知ってもらえる機会になったとも考えます。
この病に直面すると自宅にいることでしか、自分も親も兄弟も友人も、全くの他人であっても守る方法はないと無力さを味わったのではないでしょうか? 見えない相手には戦いようがないと思い知らされたかもしれません。そんな時こそ、もう一度、自分の心のありようや真の満足感を求めて、学んでみよう、そう思う人が増えてきたのではないでしょうか。そんな「ふと」を感じた人、立ち止まった人を東京国際仏教塾は待っています。

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