仏像をお勉強 如来②

コロナ鬱にさいなまれていませんか?
本日は仏像の中で「如来」の世界へ、ご一緒に!
如来は、おおまかに釈迦如来、阿弥陀如来、薬師如来、大日如来、弥勒如来などのバリエーションがあります。
まずは共通したところから。目は瞑想の時と同じような半眼(時代を経て、徐々にキリッとしてきます)。笑みを浮かべたような優しい口元のものが多い(こちらも徐々に口を開いていくものが出てきます)。頭部はお団子を重ねたような肉髻、肉髻の中央には赤い色の肉髻珠があります。髪の毛は右巻きタニシ型の螺髪。額には白毫。三道という三本のラインが首に入っています。服は右手を軽くあげて…ちょうど、軽く挨拶の時に手を上げるような、あんな様子です。左手は、時代や宗派によって印の形が違っているので、外に向けさし出している感じとお伝えしておきます。服装は「釈迦=悟った人」なので、装飾品もなく、肩からお腹の前あたりを覆う緩やかな衣だけをまとっています。姿勢は、坐像、立像、涅槃像や、椅子に座ったものもあります。
釈迦如来と阿弥陀如来の見分け方は、う〜む、悩ましい。
「来迎図」という絵を図鑑などで見たことがあるでしょう。この中の先頭で描かれているのが阿弥陀如来。かぐや姫を迎えに来ているシーンは、これを模したものと。また、映画『スターウォーズ』でナタリー・ポートマンが演じたパドメ・アミダラ姫は阿弥陀如来から名付けたといわれています。
薬師如来は、左手に薬壺を持っているので見分けやすいと思います。
同じ如来の仲間でも大日如来、宝冠阿弥陀如来、宝冠釈迦如来などは、結構きらびやか。宝冠やネックレス状の瓔珞、二の腕には臂釧、ブレスレットのような腕釧などを身につけています。
弥勒如来は、弥勒菩薩と混合しがちです。だから、服装で見分けるのが簡単かもしれません。如来は「悟った人」だから大衣姿。菩薩は「悟りを求めて修業中」だから、装飾品を身につけています。
かなりざっくりした見分け方です。少しは参考になると幸いです。
写真は、三浦鷹山仏師が制作した大日如来をお借りしました。
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