オリンピックシンボルで思うこと…②

シンボルは「結び合う五つの輪」

オリンピックの正式名称はオリンピック・ゲームス。「オリンピア風の運動会」です。古代オリンピアの祭典に併せて行われた運動会にちなんでクーベルタン男爵が提唱した平和とスポーツの祭典です。なぜ平和の祭典かというと、オリンピアの祭典になると各都市国家が休戦協定を結んで、仲良く平和に祭りを楽しんだ、という歴史に着目して、休戦のきっかけ、平和のシンボルにしようと、計画されたということです。
各国が仲良く手をつないで—という精神を目に見える形にしたのがオリンピックシンボルの「五輪」、オリンピックリングです。オリンピック憲章には「単色または五色の同じ大きさの結び合う五つの輪」とあり、青・黄・黒・緑・赤色の五つの輪が重なり合って結ばれています。ヨーロッパ・南北アメリカ・アフリカ・アジア・オセアニアの五つの大陸の結合・連帯を表していますが、色はどこかの大陸を指すものでなく、同じ大きさ同じ価値で結び合っていることに意味があります。
いまのオリンピックは国の威信のかかった競争の場になっていますが、本来のオリンピック精神は闘いに勝つことではなく、人の健全育成と平和な世界の実現—違いを持ったまま手をつなぎ仲良くなること。その象徴が五輪です。  -つづく 次回は3月21日-

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