第2回修行体験 警策(きょうさく)を受け、得た感覚

鹿野山禅研修所には本格的な坐禅堂(僧堂)があります。ここには現在では少なくなった土間の三和土(たたき)が用いられ、「起きて半畳、寝て一畳」の修行僧ひとりに与えられる生活スペースがずらりと。第2回目の修行体験は、朝、昼、夜、それぞれ50分「一炷(いっしゅ)」の坐禅を行います。とはいえ、塾生はリアルな修行僧ではありませんから、回数は変わりませんが、1回を20分、5分休憩、20分に分けての構成です。
事前に堂内は「私語禁止」、開始と終了は鐘で知らされると聞いてはいたものの、最初から “やっちゃった”のは、坐禅スペースに上る瞬間の「よいしょ」。想像以上の高さなので、つい口から漏れてしまいました。
卵形を描くように両手を組み、視線を前方約90センチ先の約45度の角度に落とします。目をつむるわけではありません。鎌倉や奈良の大仏のお姿を思い浮かべてください。あの姿です。
その姿勢のまま、まずは20分。集中力を切らした人は法具のひとつ、警策でバシッバシッと叩かれます。自ら警策を受けたい人は合掌すると和尚が目の前に登場。こうなると経験重視なタイプは「一度は叩かれてもいいかも?」です。和尚によると実際の半分以下の力でとのことですが、これが “いい仕事”をしてくれます。警策を受けた後は、姿勢が正せ、心も清々しく。
これまで街中のお寺の座禅会に参加したことはあっても、本格的な坐禅は初。最初はスパルタ教育のようなものか?と思っていました。しかし、警策を受けることで、堂内に流れ込む風、ほのかにただよう香、耳には木々の揺らぎ…、地球がすっぽり包み込んでくれるような感覚を初めて知ることが出来ました。

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