傾聴!漫画そうかい和尚
第29期 䅈 敏孝
コロナがなかなか収まらず、いろいろと活動に制約を受け、人生百年時代と言われるものの、過ぎし昔と比べるとこの先がどんどん短くなってきたなと思いながらも、生きている以上は何かお役に立てることがあればともがく毎日を送っております。
仏教塾卒業後、臨済宗柴田和尚様のご指導を受け京都妙心寺で得度、一度は安居会にも参加させて頂きましたが、その後は、腰痛や仕事の都合等で参加出来なかったりして今日に至っております。
そうした中で、塾の先輩、山梨の金剛院松村住職さんが通信教育で傾聴の勉強をされているとお聞きし、私も傾聴の通信教育を受けました。
得度後、妙心寺で研修を受けた時に、教学部長の野口様は「坊主は直ぐに何か言いたがるが、答えを言うことはない」と話されました。確かに坊さんだけでなく、年齢を重ねてくると、自分の経験を踏まえて何かを言いたくなりますが、傾聴の通信講座を終えて思うことは、相手の立場になって(仏教で言う「同事」)聴くことが本当に大切なのだと思いました。そういう思いから、子供心に戻って「そうかい和尚の傾聴」という稚拙な四コマ漫画を機関誌に投稿してみました。
今は、在宅勤務が中心で家に居る事が多く、毎朝坐禅をし、お経を上げた後、散歩に出かけたり、近所の子育て支援NPOのお手伝いで、一歳児から五歳児までの子供達の公園遊びや、絵を画いたり、おもちゃ作りを手伝ったりしております。先ほどの得度後の研修で、「住職や副住職になるだけが目標ではない。僧侶として生きることが大切」「鈍刀を磨く様に磨き続けることが大切。刀にならなくても磨いている本人が変わってくる」というお話を頂きました。これからも出来る事をコツコツと続けて参りたいと思っております。