真言宗専門課程を修了して

真言宗コース最終回は、3月19日~20日に茨城県鹿嶋市の鹿嶋山地蔵院にて行われました。本コースは本光清住職、根岸宏昭大住職、村上弘信師、そして仏教塾の諸先輩方にも毎回ご指導いただきました。閑静な環境の中で塾生3名が真言宗の経典読誦や宗義・宗史や仏前作法について学びました。
第5回目(最終回)は、これまでの学びの集大成としての修了考査が待っています。筆記試験をはじめ開経偈、懺悔文、四智梵語、理趣経、観音経二十五偈、仏讃など勤行次第に則り行われました。経典や真言の暗誦、仏前勤行作法の全般にわたる厳しいものでしたが、塾生は不断の努力が報われたようです。さらに従来はなかった一人5分の法話、すなわち仏教の教えに基づいた話を、一般の方々に分かりやすく説法をするという独創性ある課題も加わりました。村上先生は、塾生一人ひとりの学びを確認しつつ、授業内容もフレキシブルに変更(バージョンアップ)し、常にレベルアップできる環境を作っていただいたようです。また、作法のテストを動画撮影し後で見返すという新たな試みも取り入れていただき、塾生にとっても後々のさらなる学びになるコンテンツとして残していただきました。修行の段階で「5分法話」なんてできるはずがない…という気持ちがあったようですが、各々が今ある自分の学びから等身大でできる法話を組み立てチャレンジしました。しかし初めての法話と思われないほどの出来栄えだったようで、これまでの自分の学びを振り返る貴重な体験となりました。
今回の学びの中で、特に印象深い体験は、本住職による護摩供養だったようです。護摩行の概要や法具について説明があった後、護摩壇の近くで乳木の燃え盛る炎を間近かに見て、その熱や音、揺らめく煙など五感すべてで尊い行を体感でき、真言密教の奥深さを改めて感じたところです。
最終の考査、そして宗義・宗史の課題レポートを含め、無事に全員が合格となりました。
すべての学びを終え閉講式を迎えました。根岸大住職からは「今回の学びを是非多くの人に伝えてください。生かせいのち!を実践してください」と心強いお言葉を頂戴しました。本住職からも修行に対する労いのお言葉、OBの村上先生、斎藤先生からも今後に繋がる励ましのメッセージをいただきました。その言葉を受けて、塾生もひとり一人の思いと感謝の気持ちを言葉にし、無事閉講式を終えました。
大変密度の濃い5ヶ月間の学びを胸に、塾生それぞれが得度に向けてさらに研鑽することを話しつつ、地蔵院を後にしました。

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