NEW!念仏の詩(うた)④
明日ありと思う心のあだ桜
夜半に嵐の吹かぬものかは(親鸞聖人得度にあたっての歌)
奈良の薬師寺に高田好胤(管主)がおられた頃のことです。好胤師は境内に修学旅行生の姿を見つけると、寺務所から矢のように飛び出していき「ようこそ薬師寺に来られました」と挨拶をしたあと、ユーモアを交えて仏教のお話をしていた有名なお坊さまです。お寺にいる限りは、来訪の人数に関わりなく境内に出て説法をしていましたので、中高年の方は「ああ、あの時のお坊さん」と覚えている方も多いことでしょう。
その素早い動きに寺内では「好胤 矢の如し」といわれていたそうです。
これは「光陰 矢のごとし」をもじった言葉です。
エネルギッシュな好胤師は、薬師寺の西塔・金堂の復興のために、今度はお寺を飛び出して、全国各地へ般若心経の写経による復興大勧進を担い、ついに昭和・平成の大復興を成し遂げました。
好胤師は金堂復興ののち、この世を去りました。まことに「光陰 矢のごとし」、「無常迅速」です。
大熊信嗣学監
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