NEW!「合掌」について考える

先日、ある食堂で「いただきます」と手を合わせる青年を見かけました。その所作を目にし、慌てて追随する始末。見回すと、合掌する人などほとんどなく、行為すら日常生活から縁遠くなっているように感じます。

合掌の原型は紀元前2000年前の古代インダス文明からヴェーダ時代のインドといわれ、当時でも手を合わせることは礼儀作法とされていたとか。武器をもたない、敵意がない、敬意を示しているという身振りから、非暴力、平和の表現のひとつとも考えられていたようです。

お釈迦様は合掌を重要な礼法と捉え、取り入れていました。以降、仏教では、三宝(仏・法・僧)への帰依、師や仲間への敬意、修行時の集中や礼節など、重要な意味合いを持たせています。
合掌は仏教とともに日本に伝来。平安時代には貴族や僧侶の作法、鎌倉時代には浄土宗や浄土真宗の広まりに合わせ、一般人の間にも定着していきました。

今、地球のあちらこちらで、きな臭い動きが起きています。
広島・長崎への原子爆弾投下、第2次世界大戦が終結して80年ともなる終戦の日も近づいています。このタイミングで迎えるお盆。墓前でも、仏壇でも、空に向かってでも構いません。先祖に思いを馳せると同時に平和への願いを合わせ、合掌しませんか?

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