真言宗の専門課程のご報告

第36期 A.H.

真言宗の専門課程は茨城県鹿島灘駅から20分の所にある地蔵院でスタートしました。大変のどかな場所に位置し、周辺に広がる森やサツマイモ畑を吹き抜ける風をやさしく感じながら歩いたことを懐かしく思います。

講師は本光清ご住職、村上弘信先生、舞山香印先生が毎回サポートしてくださいました。
一泊二日の各回の初日は11時から開始で毎回渡されるカリキュラムに沿って授業が行われました。経典の読誦は『仏前勤行次第』、『理趣経』、『観音経』、『般若心経』をメインにし、声明は「四智梵語」と「仏讃」。また十三仏真言や陀羅尼も暗唱。『常用経典』を使い、補助の教材としてお経の解説書や所属する高野山真言宗『檀信徒必携』を使用しました。この『檀信徒必携』は真言宗の教えが大変わりやすく書かれていて、レポート課題や中間と最終日に行う筆記のテストも、こちらから出題されました。卒業後の資格を取得する際にも参考になるということです。
暗唱の考査では「光明真言」「不動明王呪」「三宝礼」「愛染明王呪」理趣経の一部である「百字の偈」他に宗祖である弘法大師の「般若心経秘鍵」の一部分や「六大無碍の偈」を各自、覚えたときにその都度受けます。自宅では配布された勤行のCDを何度も聞き、「理趣経」はリズムで覚えるようにしました。

仏前勤行は起床後と、夕方の2回。毎回少しずつ当日に習得したものを加え、最終日は今まで学んだ集大成をしっかりと勤め上げ、満足して終了することが出来ました。

ひとりでお経を読むとスピードが速くなりがちです。経頭の発声は経を読むスピードや声の高さに皆があわせないといけないため、責任があるポジションであると感じました。こちらも何度も経験をするしかなさそうです。

専門課程の授業はあくまで基礎であり学ぶための方向付けです。仏前の作法を繰り返し身体に覚えさせることが目的ですが、レポート課題を提出するには幅広い知識が必要です。そのため結果的に自分で多くの書物やネットを利用することで、真言宗の教えを学ぶことが出来ました。
毎回、卒業生の先輩方も参集くださりとても親切にサポートいただけました。とても充実した半年であり、卒塾後の進路についてもご教示いただけました。

※2025(令和7)年4月10日発行 『佛教文化』第218号より抜粋したものです。

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