東京国際仏教塾 専門コース(後期専門課程)は(5)

第4回 曹洞宗コース

曹洞宗コースでは、坐禅、勤行、作務、読経を通して、日々の暮らしそのものを整えていく仏道にふれます。

臨済宗が切れ味のある緊張感を感じさせるとすれば、曹洞宗の学びは、静かな反復の中で少しずつ深まっていく印象があります。

開講時には、読経の仕方や勤行作法の基本、坐禅の姿勢、寺院でのふるまいを一つひとつ丁寧に確認しながら、

「坐る」「勤める」「働く」というごく基本的な行為の中に仏道を見出していきます。派手さはなくとも、日々の実践を通じて

心が整っていく、その感覚を味わえるのがこのコースです。 

築田寺の修行では、年回忌法要や葬儀、供養の現場にふれながら学びが深まっていく様子が伝わります。曹洞宗の学びは、

坐禅だけで完結するものではありません。作務をし、朝の勤行をし、法要を支え、人のいのちの節目に立ち会う中で、

仏教が生活や祈りと密接につながっていることを体感していきます。整えること、繰り返すこと、手を動かすこと

、静かに場を支えること。そうした何気ない行いの中に、供養の心や他者へのまなざしが育っていくのが、

曹洞宗コースの大きな魅力です。 

現代の暮らしは、ともすると速さや効率を求めがちです。

その中で曹洞宗コースは、今ここでしていることに丁寧に向き合う力を取り戻させてくれます。坐禅に関心のある方はもちろん、

日々の生活を整えたい方、静かな実践を積み重ねる仏道に惹かれる方、派手な体験よりも、地に足のついた学びを求める方にとって、

このコースはとても豊かな時間になるでしょう。暮らしの延長に仏道があることを、やさしく、しかし確かな手応えとともに

教えてくれるコースです。

暁天坐禅(簗田寺本堂にて)

朝課

作務

雪の簗田寺(令和7年度曹洞宗コース最終日)

掲載写真:『佛教文化』 221号より