真言宗の心得
第36期T.H.
真言宗の心得とは、何よりも「行」をしっかり学ぶということです。
真言宗コースは十日間のカリキュラムがしっかりと決められていて、法式のビデオ鑑賞や護摩行の見学、お経書き写し等、多岐にわたった修行を行いました。実際の法要の様子も見学させていただきました。内容が盛りだくさんであり、宿題も多くありましたが、塾生全員が一丸となって取り組みました。
講師の村上先生は元教師ということで、説明が大変わかりやすく、「これも出来そうだから、やってみますか」とニコニコとした笑顔でハードルをあげていかれます。印の結び方などは皆さんについていくのに必死でした。
私自身は極度のあがり症であるため、法話は当初から不安でした。しかし、仏教は「縁起」の世界であり。互いに影響しあう関係で成り立っていることを学んでからは、ありのままの自分の姿もまた、誰かの役に立てるのではと気がついてから少しずつ自分が変化している実感もあり、最終日の法話も無事終了致しました。思うに大乗仏教の「利他の実践」は勇気を出して、一歩踏み出し手を差し伸べることではないかと思います。
専門コースでは特に「お経を正しく読む」ことの大切さに気がつきました。
声が大きかったり、独りよがりに癖をつけて読んでしまうと周りの人がそれにつられて全体が乱れてしまう。この「人に合わせることができる」というのは「素直な心」であり「我を出さない心をつくる」ことでもあります。それはどんなことがあっても「平常心を保つ」ことに繋がり、とても重要なことなのではないかと気がつきました。
村上先生は初回からこの「お経を正しく読むことの大切さ」を何度となく話されていたのですが、心に余裕がなかった私にはなかなか言葉が心に残らず、それでも研修を終える前に気づかせていただけたことは良かったと思います。
『夫れ、仏法遥かに非ず。 心中にしてすなわち近し。真理は外に非ず。身を棄てて何んか求めん』。これは真言宗の宗祖である弘法大師の「般若心経秘鍵」の注釈書『般若心経奉釈』の一文です。「仏のさとりは、遠くにあるのではなく、自身の中にあるのだから、外に求めても得られるものではない!」
11月から真言宗コースを学び研修を終えた今、まさに答えは自分の近くにあり、それに気がつくには、一度立ち止まって考えてみることが大事なのだということを学んだ期間でありました。
※2025(令和7)年4月10日発行 『佛教文化』第218号より抜粋したものです。

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