
1. 創設の精神:人生の節目を「仏道」の出発点に
1988年(昭和63年)、東京国際仏教塾は、光明寺住職・大洞龍明師が提唱した「還暦得度運動」を端緒として産声を上げました。
かつては、定年という人生の大きな節目に、それまでの経験を糧としながら、仏教の教えに基づいた新しい生き方を踏み出すための運動としてスタートしました。
2. 宗派の垣根を超えた「共学」の場
設立当初、一つの塾で七つの宗派を等しく学ぶという試みは、前例のない挑戦であり、多くの困難もありました。しかし、仏教の本質を学びたいという切実な願いに応えるべく、多くの大学教授や各宗派の諸師の賛同と協力を得て、宗派の垣根を超えた学びの場が実現しました。
以来、40年にわたり、当塾は仏道を歩もうとする方々の「灯火」であり、心の拠り所であり続けています。
3. 「還暦」から「全世代・ボーダレス」な学びへ
当初の「還暦得度」という枠組みは、時代とともに進化を遂げました。現在では20代から80代まで、世代を超えた幅広い層が共に机を並べています。2025年11月現在、塾生数は延べ2,160名に達し、その学びの輪は今も広がり続けています。
また、塾名にある「国際」とは、単に海外へ情報を発信することだけを指すのではありません。それは、国籍、性別、年齢、そして従来の宗教観にとらわれず、仏教が持つ「普遍的な知恵」を現代社会に生きるすべての人に開くことを意味しています。多様な背景を持つ人々が、それぞれの視点から仏教に出会い、対話する場。それこそが当塾の目指す「国際」の姿です。
4. これからの東京国際仏教塾
「仏教とは何か」「自分は何のために生きるのか」——。
入塾の動機は人それぞれです。自身の家の宗旨を深く知りたい方もいれば、混迷する現代社会において確かな指針を求める方もいます。
当塾は、仏教を学びたいと願うすべての人に対し、門戸を広げています。初めて仏教に触れる方にとっても、より深く研鑽を積みたい方にとっても、ここが「日々の生き方」を見つめ直すきっかけの場となるよう、歩みを止めることなく活動を続けてまいります。
