白と黒では解決しない

ある新聞記事を読んでいたとき、インタビュー相手から「それは、なにかに役立ちますか?」と質問され、驚愕したとの寄稿がありました。
「役に立つか、立たないか」「利益を生むか、生まないか」
同じような問いかけはいろいろあります。主語を代えるともっと広がっていきます。結局のところ、単純な白と黒。どちらかでしか生きていけない、どちらかに属さねば、生活できないという思い込み。たしかに選びさえすれば、そのグループに属せ、楽かもしれません。周りを見回し、有利と思う方に手を上げる、一種の思考停止状態、思考放棄状態です。
お釈迦様は、なぜ、約2500年前にゴージャスなマハラジャ生活を捨てて出家したのでしょう。そのまま暮らしていても、誰も文句をいいません。そんな立場にいながらも。
つまるところ、「思考を停止、放棄しなかった」からだと思います。
悟りを得る間には、様々な誘惑があります。なかでも、自分自身の心の奥底に潜む煩悩は「悪魔」と呼ぶほど強烈でした。それらを払いのけた結果、お釈迦様は、歓楽の生活(快楽主義)と苦行の生活(苦行主義)の、いずれにも偏らない「仏陀(お釈迦様)の道」を見つけられたのです。
とはいえ、だれもお釈迦様のようにはなれません。
しかし、思考を停止しないことは、だれでも出来ます。
朝、鏡に映る自分自身を見て「私だ!」と自信を持って言える人生を歩む礎に、仏教をチョイスしてみてはいかがでしょう。

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