京都からの便り④　龍安寺

東西25メートル、南北10メートル、約75坪の空間に白砂を敷き詰め、大小15個の石を配した方丈庭園。4通目は龍安寺です。「虎の子渡しの庭」や「七五三の庭」とも言われている石庭をどう解釈するか。それは、眺める人によって様々であっていいようです。訪れる人は庭を向かい、「こうか？」「ああか？」と考えます。
庭を離れると、水戸光圀公が寄進したといわれる、禅の格言「吾唯足知」を図案化した蹲を拝見できます。この言葉の意味の受け止め方も、また人それぞれ。
鏡容池越しに、古来より変わらない龍安寺全景を眺めながら、日々を振り返ります。なにかに追い立てられ、忙しくしている毎日。ここで一旦、立ち止まり、じっくり考える、そんなことを気づかされた貴重な時間だったそうです。