念仏の詩(うた)①

もっと生きたいと百歳まで生きても、そのひとは若死である
いつ死んでもいいと今日の一日を喜んで生きる人は、いつ死んでも天寿を全うした人である(藤原鉄集)

仏教学者の花山勝友先生は「人間の死亡率は100%」と口癖のようにいわれていました。それを聞くたびに、先生はまた同じことをいわれているなと学生の私は軽く聞き流しておりました。

しかし、今はこの言葉は
動かし難い事実を実に端的に言い表していると思います。

人間の死亡率100%とは、他人のことではなく、この私自身の話です。

必ず、その時が来るならば、私の生き方が問われます。
一日でも長く生きたいと願う私に「では、そのようにいうお前さんは、今日というこの一日に喜びを感じた生き方を見つけることができたかね」と花山先生は私に問いかけていたのです。

大熊信嗣学監

#東京国際仏教塾 #仏教を学ぶ #仏教を知る #いち語いち会 #第36期生募集 #大人の学び直し