曹洞宗を学ぶ

第33期 H.N

友人に勧められ、還暦を契機に東京国際仏教塾に応募しました。前期課程のレポートに四苦八苦しつつも、コロナ禍で腰を落ち着けざるを得ず、書籍やNETなどで仏教の知識も増やしていきました。
後期課程では曹洞宗コースを選択。興味を持ったのは、シンプルに「只管打坐とはなんぞや」です。
宇治にある興聖寺。鎌倉時代の昔から多くの雲水が修行されたことに思いをはせると感無量です。山門をくぐると「道元禅師初開道場」とあるように歴史の重みを感じる、柔らかくピンと張りつめた空気に迎えられました。案内された建物も伝統と格式が感じられ、法堂の釈迦牟尼仏、坐禅の僧堂の静謐さ、大書院の見事な造り、手入れの行き届いた庭など、目にするものすべてが素晴らしく、こちらで学ばせていただく機会に恵まれたことに感謝の気持ちがいっぱいです。
一般にはなかなかお会いできない堂長・吉川圓良老師からご挨拶いただき、直接、西堂・幣道紀老師から講義を受けることになります。伝統あるお寺で、正法眼蔵の講義でも背景にある仏教の歴史的経緯から始まりました。幣師は日々修行をされ、80歳を超えられたなかで独特の雰囲気を醸し出されており、要点を落とし込んだ講義です。
京都で、新幹線通勤ならぬ新幹線講義となり時間もかかりますが、遠方ということは逆に心して取り組む良い機会なのかもしれません。

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興聖寺の門をくぐり抜けた瞬間、凛とした空気が漂う。