「苦」の時は…
2020年オリンピック・パラリンピックが延長か中止か、などなど、自分自身ではどうにもならない、解決がつかない。身動きすらままならないと感じられている方が多いことでしょう。
2018(平成30)年度の東京国際仏教塾の佐野靖夫先生がスクーリング「仏教概論」の講義で語られていた内容を抜粋しました。
-お釈迦様はこの世界は苦しみであると説きました。これは漢訳の「苦」。この漢字に縛られてしまうきらいがありますが、もともとはサンスクリット語の「ドゥッカ」という言葉です。不愉快だとか、艱難に満ちている、哀れなとか、そういう意味。現代の日本語に訳すなら「自分の思うとおりにならない」というのが、おそらく元の言語の意味に近いのかなということがあります。
お釈迦様は最初に苦を説いていますが、本当はこの世の中は自分の思うようにならないということが大前提であるということです。思うとおりにならないから、どうしようかっていうことを考えていくのが仏教の最初の出発となります。-
お釈迦様が約2500年前に語られたように、今が「自分ではどうにもならない」状態ならば、冷静に受け止めること。特別な解決法にはならないかもしれませんが、粛々と「日々出来ることを一生懸命にやる!」それが一番の対処法かもしれません。
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