半夏生

両足院の半夏生

夏生という花をご存知ですか?
ドクダミ科の仲間で、開花のころ、葉の半分が白く変化します。花が終われば、また葉は元の緑色へ。名前の由来は、花が咲くタイミングが七十二候のひとつ半夏至のころと重なるからとも、半分だけ葉が白くなり、化粧をしているようだからとも、諸説あります。
京都・建仁寺の塔頭寺院、両足院の大書院前庭では、6月末から7月に入ったころから、この半夏生が水芭蕉を思わせる姿を見せ始めます。半夏生の特性を生かし、禅の精神と移ろう人の心を重ね合わせて作庭したと聞いています。
半夏生の花が咲くころに降る雨は、半夏雨と呼ばれています。昔から大雨になることが多かったと言われていますが、今年は例年以上に、長雨と豪雨に日本中が泣かされました。また、COCID-19(新型コロナウイルス感染症)で身動きできないことが多い日々が続いています。今年ばかりは、心を整える役目は半夏生の写真を眺めることで留めてはいかがでしょうか。

両足院 建仁寺の開山・明庵栄西禅師の法脈・黄龍派を受け継ぐ龍山徳見禅師を開山とする臨済宗建仁寺派の塔頭寺院。半夏生が咲く大書院の前庭は、京都市の名勝庭園に指定されている。夏・冬の期間限定で拝観可能。通常は非公開。
京都府京都市東山区大和大路通四条下る4丁目小松町591  TEL075-561-3216

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半夏生の花と池越しの書院

書院側から庭を眺めて