日蓮宗の専門課程の報告

第33期 白 景皓

日蓮宗専門課程は、2021年11月6日・7日に開講しました。教場は第一回修行が行われた妙厳寺(千葉県大多喜町)です。参加者は2名。6日の朝が早いということで、前日の午後4時にお寺に集合し、「二泊二日」の専門課程の修行になります。
朝は6時に梵鐘の音が聞こえた後、起床。その後、外作務、朝勤、体操、内作務、講義(宗学・宗史他)と続きます。午後は、講義(法儀・声明の解説と実習)、静座と唱題行(止観)・法話、自主学習です。2日目も同じカリキュラムで3月まで続く予定ですが、2日目の朝からは、6時に塾生が梵鐘を撞くこともカリキュラムの中に組み入れられています。
講義(宗学・宗史他)は『日蓮宗読本』のテキストを使い、野坂法行住職と仏教塾の先輩である川西法宣師が解説。今回は、第一編第九章「鎌倉仏教」から第二編第一章「宗祖の生涯」まで進みました。3月までにほぼ一冊全部を講義していただくことになります。今回の講義内容をまとめた資料も川西法宣師によって準備されており、受講生の予習・復習に役立つものです。
法儀・声明の解説と実習は関口法典師から、数珠の掛け方や、経文を唱えながらの所作、おりんと木鉦の鳴らし方など丁寧に教導していただきました。また、『日蓮宗信行要典』という経文中「道場偈」「勧請」「開経偈」を丸暗記するようにと関口法典師の指示がありましたが、「道場偈」の微妙な音の抑揚は、少し難しく感じたようです。受講生にとっては初めてのことばかりでしたが、関口法典師から「初めてにしてはなかなか早く上手に読誦できましたね」とお褒めの言葉もありました。無論、次回までに多くの宿題もあり、日々の繰り返しの修練が必要だと実感しました。
2日間、5回の食事はほとんど野菜中心ですが、なかでも昼食の野菜カレーなどが用意され、おいしく頂戴しました。その食事の前後は、合掌のうえ「南無妙法蓮華経」と生命(いのち)に感謝する文句を唱えます。心の底から『法華経』に親しみを感じ、有意義な学びの時間となりました。

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野坂法行住職による講義風景。

関口法典師から法儀・声明の解説と実習が行われた。