これから妙法充満の世界を感じる 日蓮宗

第33期 専門課程 K.H.

日蓮宗の専門課程は塾生2人で始まり、3月6日の法儀・声明の考査で終了しました。考査は野坂住職と関口法典師が横、塾生の先輩たちが周りにいて、緊張してしまいました。『日蓮宗信行要典』の道場偈から開経偈の暗誦から始まり、頭が真っ白になり、その後、できるだけ間違いなく木鉦とおりんをたたきながら読誦しようとしますが、残念ながら通常起こらない過ちも起こりました。これは、やはり普段の練習不足を反映しました。実演が終わった後、野坂住職は私に間違いを指摘し、「『妙法蓮華経の文文は即ち是れ仏身なり』という言葉がある。だから、正しく一文一字を読誦しなさい」と教え諭し、「実に素晴らしく完成した」と私を褒めました。順調に合格となりました。
入塾の動機ですが、私は広島大学インド哲学仏教学で6年に亘ってサンスクリット語の『法華経』における流通思想を研究しております。『法華経』の素晴らしさを心の底から感じていますが、なかなかそれの実践が分からないです。入門課程で私は野坂住職と皆さんに「私は『法華経』の偉さと奥義を味わっておりましたので、これから必ず日蓮宗で出家得度を受け、中国に日蓮宗義を発信するお寺を建てたいです」と言いました。この一年、入塾から専門課程の終了まで、自分は日蓮宗の宗門コースを選択したことは誠に正しかったと思います。何故かというと、日蓮宗妙厳寺において、野坂住職、関口法典師、先輩の塾生の方々といった素晴らしく優しい人々と巡り合うことができました。彼らは皆、講義はじめあらゆる面で私たちを親切に指導していただきました。
食事は、ふきのとう、里芋など、お寺の境内で採れるものを工夫して出していただきました。私ともう一人の受講生は中国出身ですから、ちょうど正月の時、お寺で中国の水餃子を手作りしました。野坂住職と関口法典師は、いつも私たちに「外作務で集めた落葉の焚きと正座や唱題行の中で感じる三千世界は、全て妙法の表れで、妙法の中にある」とおっしゃいましたので、この世界は本当に生き生きとして、妙法によって満ちていると深く感じられます。
3月6日の修了日の後はちょうど私の誕生日です。私は日蓮教徒として新たに生まれました。これからの人生において、『法華経』が説いた「私は仏の使いとして、衆生の中に処すれば畏れることはない」の通り、日蓮宗義と『法華経』の精髄を発信したいと思って精進します。

日蓮宗 専門課程 講座風景

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