だれも一緒に来てくれない「無一随者」⑤

【お釈迦様の教え】

この「独去独来 無一随者」は、お釈迦様が三途界(地獄・餓鬼・畜生界)に堕ちる五つの悪とそれに対する五つの善を弥勒菩薩に説く「五悪段」というお説教の二段目です。意訳しますと「富裕なのに惜しんで人に分け与えようとせず、宝石を愛し高価なものを貪って心労身苦し、人生の終わりが来ても頼れるものは何一つない。独り来て独り去る。誰一人としてついて行く者はいない」。浄土真宗八代目の蓮如上人は、「まことに、死せんときは、かねてたのみおきつる妻子も、財宝も、わが身にはひとつもあいそうことあるべからず。されば、死出の山路のすえ、三途の大河をば、ただひとりこそゆきなんずれ」(『御文』第一帖)と、三途の川を渡るときは頼みの妻子も財宝も付き添わずただ一人往くと語っています。

人間本来無一物、身体もお金も家族も頼りにならないとすると、一体何を頼みとすればいいのでしょうか? そうです、第四夫人がいました。自分の心、自分自身です。

全6回の連載です。次回は9月30日(金)にお届けします。

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