第35期スクーリングが修了しました!

5月20日、東京大学仏教青年館で第35期スクーリングは、在塾生がともに三帰依文、四弘誓願を唱和することから始まりました。

午前中の大洞龍真塾長の講義のテーマは「仏教の基礎を学ぶ」です。仏教とは?釈尊は悟った真理とは?と、これから仏教を学んでいく者にとっての初歩、知っておくべきことばかりです。また、色々な現象を縁起の道理から考えることは、新たな視点ともなり、大洞塾長の「お釈迦様は、心の医者であった」という言葉は塾生の方々へ実感として伝わっていくはずです。

大洞龍真塾長の講義風景

午後からは3つの講座が、それぞれ80分ずつ行われました。

小峰彌彦先生による日本仏教史は「仏教の日本的展開―『般若心経』を巡って」です。『般若心経』が小本と大本があり、日本人が知る『般若心経』は玄奘訳の小本にあたること。基本的な理解から空海による解釈など深く掘り下げられた内容でした。これから真言宗を学んでいこうと考える方々にとっても、貴重な授業内容になったのではないでしょうか。

小峰彌彦先生の講義風景

渡辺章悟先生の大乗仏教論は「大乗仏教の菩薩」がテーマでした。初期仏教の解説から始まり、大乗仏教はどのように登場したかなど、学者としての立場から、歴史を追いながら仏教を分析。大乗仏教とは菩薩道、ブッダになるための道の再編成であり、仏教運動であったという内容です。時間をオーバーしても行われる質疑応答は、大学の授業風景を彷彿とする熱のこもった講義でした。

渡辺章悟先生の講義風景

そして、最後が佐野靖夫先生です。先生の仏教概論は「約2500年以上前に説かれたとされる仏教が、現代社会にどのような意味をもたらすか」がテーマになりました。過去を学ぶことは、現代を学ぶことにつながるという姿勢が伝わってくる内容です。正しいとはなにか。自らの行為に対し、心の動きがあるか、ないか。仏教の「善をなし、悪(不善)をなさない」が、現代にどう反映されているか。改めて考えさせられました。

佐野靖夫先生の講義風景

それぞれの先生の講義詳細は、後日、当塾の機関誌『佛教文化』でご紹介いたします。

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