10月1日、東大寺戒壇院 戒壇堂の拝観が再開!
約3年間、保存修理と耐震工事のために拝観が停止されていましたが、無事、完了。今年10月1日に奈良・東大寺 戒壇院 戒壇堂の拝観が再開されます。戒壇院は、日本仏教において欠かせない場所です。
仏教の日本伝来は6世紀、欽明天皇の時代です。時を経て、聖武天皇が遣唐使を派遣し、出家得度を整えるために、伝戒師として唐僧鑑真和上を招聘。天平勝宝6(754)年、鑑真和上は東大寺の大仏殿前に戒壇を築き、聖武天皇や僧尼、約440人へ菩薩戒を授けました。その後、遠国出身者のため日本の東西での授戒が可能になるように、福岡・太宰府の観世音寺と栃木・下野の薬師寺(焼失)に戒壇院が建てられ、「天下之三戒壇」として整備されました。
東大寺に常設の戒壇院が建立されたのは天平勝宝7(755)年、大仏殿の西側の現在地です。治承4(1180)年、文安3(1446)年、永禄10(1567)の3度の炎上で、現在は、江戸時代に再建された千手堂、戒壇堂(県指定重要文化財)、庫裏を残すのみに。現在の戒壇堂は享保17(1732)年に建立されたものです。
今回の保全中、東大寺ミュージアムで公開されていた塑像の持国天、増長天、広目天、多聞天の四天王像(全て国宝)も、元の戒壇堂へ。10月1日から壇上四隅で、護法の役目を担います。
華厳宗大本山 東大寺
奈良市雑司町406-1
TEL:0742-22-5511(代表)
※戒壇堂と四天王の画像は東大寺寺務所提供