妙厳寺での修行体験を終えて

第35期 Y.N.

前日の入塾式に引き続き、これから仏道修行が始まるという心地よい緊張感と、莫と感じる不安を胸に隠し妙厳寺の山門に降り立った。里山の静寂の中、素朴でひっそりとした佇まいが印象的で、力が抜け自然と落ち着くような気がした。

そこでの3日間、数多くの講話や作法のご指導をいただきながら、初めての実際の修行に取り組んだ。

学びの中では、「四弘誓願」の解釈から目指すところが少し見えたことと、「全てのものは関わり支えあっている」という仏教の基本の考え方が強く心に残った。お話を聞けばごく当たり前の事だと気づくものの、これまでの普段の生活の中では「利他」を意識できていなかった場面が多々目に浮かんだ。

また修行の中では、一つ一つの動作に意味があり、それ故に正しい動きをすることが大事なことを学び、特に印象的であったのが、夕刻に行われる唱題行での経験であった。

1日目は様子もわからない中、無心どころか足の痛みに耐えながら「次はどんな動作だろうか?」「いつまでお経は続くのだろうか?」ばかり考えていた。

2日目には、心に少しの余裕が生まれ不思議と足の痛みもなく、浄心行から唱題行へと昨日より集中できていることを感じていた。するとその後の深信行の最中に、それまで一切気づかなかった鳥のさえずりが突然耳に響き渡った。鳴き方がまだ幼く感じられる鶯ともう一尾とで掛け合いをしているような。無心にはまだまだ遠いとは思うものの、ここで小さくとも自身の変化を感じられたことは大きな喜びであった。これからもこのような気づきや変化を積み重ねながら精進し、自身を変えていきたいと思いを定めた。

今回の修行を通して、大変多くの方に温かいサポートをいただき、また新たに22名の仲間ができ、ご縁と支えあいを改めて実感できました。この先の修行や専門課程でも、何よりこのご縁を大切に思い、利他の実践につなげられるよう心がけていきたいと思います。合掌


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