第2回 第35期修行 鹿野山禅研究所感想文②

臨済宗・鹿野山禅青少年研修所における禅修行を体験して、受講生が感じたまま、見たままの様々な感想が寄せられました。その中から一部、ご紹介します。

『坐禅』に学ぶ H.S.

 第2回目の修行で最も心に残ったことは、坐禅でした。今までも、少しは坐禅を経験してきましたが、今回は今までとは違う胸を打たれるような感動がありました。

修行の始まりは、台風による前線の活発な活動の影響で大雨でした。そのため、初日の坐禅は、降りしきる雨の中でした。しかし、昼と夜の二回の坐禅は、雨音をそのまま受けとめることができました。心を落ち着かせ、この雨音を感じながらの坐禅は、私自身と自然とのつながりをほんの少しですが実感できました。

2日目は、3回坐禅がありました。前日の坐禅を経験したからでしょうか。多少心にゆとりがありました。

朝の坐禅では、鳥のさえずりがとても新鮮に感じました。うぐいすやからすのさえずりをこれほどまっすぐに聞いたことはありませんでした。自然と一体化とまでは到底いきませんが、自然と私自身が本当につながっているという実感は昨日以上でした。

昼と夜の坐禅では警策を受けさせていただきました。その痛みの何と心地良いことか。背中は痛みとは違う温かさを感じました。同時に、心もそれ以上に温かくなりました。なぜか、とてもありがたく思え、思わず涙ぐんでしまいました。

3日目最終日。最後の坐禅は最終にふさわしい坐禅をと、今できる最善の気持ちで臨もうと思いました。雨も上がり、鳥のさえずりも鮮明に聞こえてきます。この3日間を振り返りつつ、最後の警策をいただきました。やはり温かい気持ちになり、うれし涙がこみ上げました。ただただ感謝の気持ちでした。

臨済宗の修行は厳しいとは聞いていましたが、厳しい以上に感動と充実の日々となりました。3日間ではありましたが、私にとってはかけがえのない日々でした。本当に、ありがとうございました。

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