専門課程 日蓮宗

2023年11月11日、日蓮宗コース第1回研修は、千葉県大多喜町の妙厳寺で行われます。本コースの修行は早朝から始まるので前日からの宿泊が必要です。第34期生も来寺され、復習を兼ねて現役生の修行につきあってくださいました。

午前7時朝勤。体操、朝食の後に内作務を行い、妙厳寺の野坂法行住職による講義(宗史・宗学のテキストは立正大学日蓮教学研究所編纂『日蓮宗読本』)と続きます。講義は34期生とテキストを輪読し、野坂住職が解説を加えるゼミ形式です。

昼食後は仏教塾の先輩でもある関口法典師(20期)による声明やお経の講義と実習。入門課程・第1回修行の際の在家勤行とは違い、聞いたことのない声明やお経、鳴り物の稽古を関口師のご指導のもと、進んでいきます。

夕方からは静坐と唱題行。夕食後は仏教塾の修行とは別に妙厳寺で開催されている『法華経』の勉強会へ参加。『法華経』の中の一章をピックアップし、34期生が解説されたものを基に野坂住職が注釈を加え、参加者がそれぞれ意見を述べました。今回は『法華経』「妙音菩薩本第二十四」を扱いましたが、初めて目にするものであり、何の予備知識もなかったので、しどろもどろの感想となってしまいました。

2日目も、早朝からスタート。法受山妙厳寺は第1回目の修行でご存じの通りの山寺。秋の早朝の冷たい空気の中、大量の杉の落ち葉を集める作業を先輩たちと行いました。朝勤では本堂で勧請、開経偈に続き『日蓮宗法華経要品』などから野坂住職が選ばれた章を読誦したのち、境内の諸堂を巡拝し読経します。1日目と同様の日程で修行が進められていきます。

作務で驚いたのは、第1回目の修行で35期生が訪れる直前のエピソードです。広い妙厳寺を34期生の方々が35期生のために念入りにお掃除したというお話しを伺い、そのおかげで気持ちよく仏教塾の修行をスタートできたことに感謝の念を禁じ得ませんでした。

日蓮宗の専門コースは2泊が基本、「2泊はちょっと…」と敬遠された方もいらっしゃったかも知れませんが、2泊だからこその余裕。「次に何をしたらよいのか」を考えながら修行ができるように感じました。また35期の皆さん、および関口師をはじめ多くの仏教塾の先輩方の手厚いサポートの上で行われる日蓮宗の専門課程、何もかもが初めてで戸惑うばかりでしたが、先輩から「(自分も)去年、何もかもが初めての状況からどうにかここまで出来るようになりました」とお声掛けいただいたことはとても励みになりました。

有難く感じると同時に、どんな努力をすれば期待にそえるのか? 
ここでリタイアしたら、野坂住職はじめ日蓮宗専門課程を経て、僧侶になられた先輩方に大変申し訳ない。出来ないなりにも努力を続ける所存です。

野坂住職による講義風景

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