仏教概論

2500年ぐらい前に説かれたとされる仏教がどれほどの意味を持っているのでしょうか。お釈迦様の言葉は、その時代、地域によって解釈がさまざまに異なっております。バリエーションの多さを見たときに、仏教は他の宗教を圧倒しているだけではなく、インド文化圏から中国文化圏、このような複数の文化圏を伝播した世界宗教としての歴史を持っているものです。
お釈迦様のメッセージはさまざまな文献で繰り返されるものですが、インドにおける最初期のものを学ぶことによって、そのあらわしているものごとを、知識としてではなくて、自分自身の奥底から感じるものとして捉えてみたいと思います。「過去を学ぶことは、まさに現代を学ぶことでもあります」と最初に書きました。具体的な事例として五つの項目を挙げてみたわけです。
まず、①「仏教の伝播とそのバリエーション」ということ。次に、②「最初に人として守るもの」。ここでは、五戒の話をさせていただこうかと思っております。そうしたときに③「正しいこと」、それはどのようにとらえられているのかということで、《無慚》と《無愧》、大不善地法についてお話をさせていただきます。そして④「説法のすべて」ということで、《初転法輪》という、お釈迦様が《さとり》を開き最初に説いたとされていることをとりあげようと思います。最後に、⑤「実践的態度」、すなわち《無我》と《十難無記》という項目をあげてみました。

※上記は東京国際仏教塾第33期スクーリングにおいての佐野靖夫先生の講義の冒頭部分です。
※詳しい内容、続きを読みたい方は、冊子「佛教文化」第203号をご覧ください。
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