2024年8月9日 大洞龍真塾長 塾の伝言板 一番愛おしいもの 仏典の中に、コーサラ国の王と王妃の話が出てきます。 ある時、王は、「王妃よ、そなたにとって一番愛おしいものはなにか?」と尋ねました。王は「王様です」と答えることを期待していたのですが、王妃は「自分が一番愛おしい」と答えま […]
2024年7月12日 大洞龍真塾長 塾の伝言板 空〜あるでもなく、ないでもない〜 龍樹(ナーガルジュナ)は2世紀頃の南インドで大乗仏教の根幹を築き、「空」の論理を確立した高僧で、八宗の祖とも称されます。 「空」とは、すべてのものは、固定した実体や不変の本質を持たないことを意味します。 龍樹は、お釈迦様 […]
2024年6月14日 大洞龍真塾長 塾の伝言板 永遠の仏 仏教は、永遠に変わらない真理を説く教えです。真理に暗く、迷いの世界で苦しむ人々を目覚めさせ、安らかな境地へと導くのが仏の智慧です。 お釈迦様が悟られた真理は、お釈迦様が生み出したものではありません。それは、お釈迦様以前に […]
2024年5月10日 大洞龍真塾長 塾の伝言板 本当の自己を知る 仏教は、仏(ブッダ:目覚めた者)のさとりに触れて、自らが仏となることを目指すものですが、これは同時に、本当の自己を知るということでもあります。 すべてのものは、「縁起の道理」の中にあり、お互いに関わり合い、支え合っていま […]
2024年4月12日 大洞龍真塾長 塾の伝言板 思い通りにならない苦しみ お釈迦様は、我々の娑婆世界を「一切皆苦」であるとされました。仏教でいう「苦」とは、思いどおりにならないことです。「一切皆苦」とは、この世界は、生老病死をはじめとして、自分の思いどおりにならないことに溢れているということで […]
2024年3月8日 大洞龍真塾長 塾の伝言板 名は仮のもの 「ミリンダ王の問い」という仏教の聖典があります。紀元前2世紀頃にインドの北部を治めていたギリシャ系の王国のミリンダ王が、仏教の尊者であるナーガセーナに出会って、数々の問答を通して仏教に目覚めていく過程が書かれたものです。 […]
2024年2月23日 大洞龍真塾長 講義記録 仏教の基礎 一、仏教について お釈迦様の悟った真理を伝え、迷いや苦しみの中に生きている我々にそこから解放される道を説くのが仏教です。 一つ目の仏教の大きな特徴として、仏になるための教えであるということが挙げられます。キリスト教では、 […]
2024年2月9日 大洞龍真塾長 塾の伝言板 自己を超える 宗教の意義は、自己を超えたものを知り、感じることにより、自分自身を知るというところにあります。これは、我々は、自己を超えたものにより初めて自己というものを持つことができるのであるともいえます。 道元禅師は、『正法眼蔵』に […]
2024年1月12日 大洞龍真塾長 塾の伝言板 分別が生み出す対立 私たち人間は、あらゆるものを分類し、区別し、境界線を引くことにより、世界を認識しています。そして、自分にとって大切なことだけを選び取って、自分と他人、内と外、男女、老若、敵味方などと区別し、自分の思いで作られた世界の中に […]
2023年12月22日 大洞龍真塾長 塾の伝言板 真理を伝える道 お釈迦様は、35歳のときにブッダガヤの尼連禅河(にれんぜが)のほとり、菩提樹の下で悟りを開かれました。 それまで取り組んでいた苦行では解脱に達することはできないと気づかれ、苦行を捨て、身を清めて7日間禅定に入られました。 […]